最近のボルボはちょっと違う。デザインが洗練されて色っぽい。この『S60』も、単に「安全第一」といった工事現場の標語のようなカタさも頑固さもなくなり、あら、どこのセダンかしら? と、思わず目を留めてしまう。
仕様によって走り味がここまで違うクルマも珍しい。
ランボルギーニ製フラッグシップモデルのフルモデルチェンジといえば、もう“お祭り”みたいなもんだ。それも十年に一度だから、スーパーカーファンは居ても立ってもいられない。
兄貴分の『X5』が巨大になった。そこで、初代X5とほぼ同じ大きさ、(日本における)ほどよい“ビッグサイズ”をもって生まれ変わったのが、新型『X3』である。
システム起動の時点で「残り航続距離168km」。オートエアコンを22度に設定したところで「143km」。
モデルチェンジのたびにデザインもコンセプトも激変するクルマだけに、試乗前はあまり好感を抱いていなかったのだが、乗ると多くの部分が旧型よりレベルアップしていることを教えられた。
『HS250h』では希薄になっていた「レクサスらしさ」が戻ってきたような気がした。前輪駆動車でありながら、走り味が『IS』や『GS』に似ていたからだ。
アウディが醸し出す雰囲気は女ゴコロをくすぐるとかねてから書いてきたけれど、コンパクトなこのサイズになっても、そういうところはまったく失わないのにはまいった。
16日間、広報車を借りて足に使った。私は、気に入ったクルマはこのようにして試乗しないと気が収まらない。
ガサツな所はある。ただし500(チンクエチェント)だから許せてしまう。満員電車で美人に足を踏まれても、強く怒れないような…。