軽キャブオーバーの覇者スズキ『エブリイワゴン』が、今年2月、ほぼ10年ぶりとなるモデルチェンジを果たした。前モデルよりも室内超をさらに拡大し、動力性能も高めたその走りはまさに“軽ミニバン”と呼ぶに相応しい。その著しい進化ぶりをレポートする。
試乗車は『WRX STI』のベースモデル。メーカー装着オプションの大型リヤスポイラーを備えるも、ビルシュタイン製ダンパー、BBSアルミホールが省かれるのが「Type S」との違い。車載のスペックシートに記載の車両重量は1500kgちょうどになっていた。
横から指で押しても倒れそうにない安定感のあるスタンス。新幹線の先頭車両のような、面取りで丸みを帯びたノーズと四角いキャビンの機能的な組み合わせ。意外にも…の前進感。5ナンバーながら全体に破綻なく気持ちよくバランスのとれたルックスが、まずいいと思った。
「エグゼクティブラウンジ」は『アルファード』のフラッグシップ。車両本体価格は実に700万円超で、オーナーカーとして選ぶなら、上級セダンと渡り合える、まさにに“高級乗用車”の領域だ。
攻めに回った新しいマスク。ここ最近のトヨタ車のフェイスリフトモデルのなかでも、トガり過ぎず、しかし『カローラ』として十分に挑戦的なマスクは、なかなかクールな印象で悪くない。
試乗した「XD プロアクティブ」は新設定グレード。ベースのXDに安全関連の機能、装備がひとまとめになった「セーフティクルーズパッケージ」が装着可能となったものだ。
『ランドクルーザー』の70シリーズは、今年の6月生産分までの期間限定モデルとしてリバイバルデビューした。
実は導入時の箱根の試乗会では、限られた試乗枠内で走りに納得しきねない部分があった。そこで別の個体でステージを都内&日常に変え、再試乗。すると新たな一面が見えてきたのだった。
試乗の説明で、「インストラクターの指示に従わなかった結果、ドライバーのミスでクルマが破損した場合、修理代金を請求します」と、結構な殺し文句でまずは一喝。一方で「皆さんは日本で初めて、AMG GTをドライブする栄誉を与えられました」なんて持ち上げてみたり…。
普段使いでこのクルマを試乗してみると、つくづく感じるのが“日常の中の非日常”ということ。たとえばタクト(指揮棒)のような細身のセレクターレバーひとつとっても“使うことを楽しませてくれるデザイン”だったり。気持ちの遊びを忘れない。