今のようなSUVがトレンドの王道となる前、クロスオーバー車が各社から登場した。今回は“クロス○○”のモデル名で呼ばれたフォルクスワーゲン(VW)各車を取り上げてみたい。
VW『パサート』は、2代目に当たるモデルが日本市場ではセダンの『サンタナ』(日産のノックダウン)として投入された。その後継車として1988年に登場したのが、パサートとしては3代目となるモデル。セダンとともに、ワゴンボディのヴァリアントが用意された。
もともと1980年登場の『クオーレ』の商用版として誕生したのが『ミラ・クオーレ』。さらに1982年に『ミラ』と改名後、1983年に4WDとともに登場したのが最初のターボ。“ペパーミント・ターボ”と謳い、41ps/5.7kg-mを発する2気筒エンジンを搭載した。
ホンダが一世を風靡した車種に『プレリュード』があった。とくにボレロのCMで人気をさらった2代目の後を受け1987年4月に登場した3代目の進化ぶりは今でも記憶に残る。
フィアットの電動車・第2弾がこの『600e』。「Nuova500」をオマージュしたICEの『500』の姿を進化させた『500e』に対し、この600eは、ラインアップ的には、むしろ旧FCA時代のICEの『500X』の流れを汲むそのBEV版……と受け止めたほうが腑に落ちるのかも知れない。
日産の乗用車というと思い出すのが『ブルーバード』。1959年に誕生した初代(310型)から“シルフィ”の名がつく前の10代目(U14 型)まで、同社の代表車種として多くのユーザーから支持された。
フロントガラスを縁取る黒セラ部分に、今回は“天体望遠鏡で空を眺める少年”の小さなシルエットが。ジープお得意の隠れキャラのひとつで、いわば小技ながら、発見した瞬間、何ともホッコリとした気分になった。
車名の『ティグアン』はドイツ語のTiger(虎)とLeguan(イグアナ)からの造語で、2007年(本国)の初代登場時、ドイツAuto Bild誌の読者参加のキャンペーンで決定されたものだった。均等に3文字ずつを取ってTIGUANとしたところがいかにもドイツらしかった……というべきか。
初代のVW『ティグアン』が日本市場にお目見えしたのは2008年9月のこと。その後の感覚ならすると意外にも思えるが、VWのSUVではW12気筒も搭載したあの上級車『トゥアレグ』が2003年に登場。それから5年ほど間を置いての登場だった。
Noble、Neat、Plain……そんな形容動詞が似合う。ドアからリヤクォーターにかけての段差の小さいサイドウインドゥ、なめらかなボディ面など丁寧なデザインは、見るからに上質さを感じさせる仕上がりだ。