エンジンサウンドは残して不快なノイズを抑える! フェラーリ296 GTSで体感した「調音施工」の実力

エンジンサウンドは残して不快なノイズを抑える! フェラーリ296 GTSで体感した「調音施工」の実力
  • エンジンサウンドは残して不快なノイズを抑える! フェラーリ296 GTSで体感した「調音施工」の実力
  • フロントインナーカバーには若干の吸音材のみとなっている
  • インナーカバーを外した状態
  • 貼り込める場所にアドバンス調音シートを貼っている
  • インナーカバーにももちろん調音シートが貼り込まれる
  • リアインナーカバー
  • 非常に複雑な構造で貼り込める場所は無かった
  • インナーカバーにはフィンを避けて貼り込んである

クルマの走行中に聞こえる不快なノイズを抑え、快適な車内を作るBEWITH(ビーウィズ)の「調音施工」。その効果は高級セダンやSUVだけではない。フェラーリ296 GTSへの施工からスーパーカーとの相性を探った。

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◆フェラーリにも効く調音施工 不快な走行ノイズを抑えて快適性を高める

フロントインナーカバーには若干の吸音材のみとなっているフロントインナーカバーには若干の吸音材のみとなっている

BEWITHの「調音施工」は、クルマを走らせた際に車内へ入ってくる不快な音を抑え、より快適な車内環境を作る走行音静粛化プログラムだ。専用に開発された「ADVANS(アドバンス)調音シート」をホイールハウスなどノイズが入りやすい部分に施工することで、タイヤや路面から伝わる耳障りな音を和らげていく。

ADVANS調音シートは吸音・遮音・制振という3つの役割を持たせた独自の3層構造を採用している。簡単にいえば、音を吸収し、車内へ入り込む音を遮り、パネルなどの余計な振動も抑えるためのシートだ。施工する車種や箇所に合わせて厚みの異なるシートを使い分けることで、クルマごとに効果を引き出せるようになっている。

そんな調音施工というと、高級セダンやSUV、BEVなど静かさを重視するクルマ向けと思うかもしれない。しかし実はスーパースポーツにも相性が良い。そこで今回、その実例として施工したのがフェラーリ296 GTSだ。

296 GTSは2992ccのV6ターボエンジンとモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドモデル。フェラーリらしい走りやサウンドを楽しめる一方、普段のドライブではタイヤや足まわりから伝わってくる音が気になる場面もある。そんなクルマに調音施工を施すと、どのような変化が生まれるのだろうか。

◆タイヤが拾うパチパチ音を抑えてスーパーカーの日常使いを快適に

貼り込める場所にアドバンス調音シートを貼っている貼り込める場所にアドバンス調音シートを貼っている

フェラーリ296 GTSに施工して特にわかりやすかったのが、ホイールハウスまわりから車内へ入ってくる音の変化だ。

スーパーカーには幅の広い高性能タイヤが装着されることが多い。296 GTSもフロント245/35ZR20、リア305/35ZR20というワイドなタイヤを履く。こうしたタイヤで一般道を走ると路面の小石などを拾い、インナーフェンダーへ当たる「パチパチ」という音が車内まで聞こえてくることがある。

これが意外に耳につく。さらに路面の状態によってはタイヤから発生する走行音も加わり、長時間のドライブでは気になることもある。

そこで効果を発揮するのが調音施工だ。実際に施工した296 GTSでは、それまで近くで聞こえていた小石がインナーフェンダーを打つ音が、施工後は少し遠くで鳴っているような感覚になった。音そのものを完全になくすのではなく、耳につきやすかった鋭い音が和らぎ、気になりにくくなる。これなら「静かになる」と聞いてピンとこない人にも、その効果をイメージしやすいだろう。

さらに足まわりから車内へ伝わる音にも変化が感じられた。スーパーカーではサスペンションやタイヤからの情報がダイレクトに伝わってくることも魅力のひとつだが、普段使いでは荒れた路面を走った際のゴトゴトとした音が気になることもある。調音施工によってこうした耳障りな音が和らげば、フェラーリを街中や高速道路で楽しむ際の快適性も高められる。

インナーカバーにももちろん調音シートが貼り込まれるインナーカバーにももちろん調音シートが貼り込まれる

ここで重要なのは「何でも静かにしてしまう施工ではない」ということだ。

296 GTSはV6エンジンをドライバー後方に搭載するミッド・リアエンジンのスーパースポーツ。フェラーリならではのエンジンサウンドを楽しむことも、このクルマの大きな魅力だ。

今回取材した296 GTSでは施工をホイールハウスまわりに絞ることで、タイヤや路面から伝わる不快な音を抑えながら、ドライバーが楽しみたいエンジンサウンドは残す方向としている。単純に車内を無音に近づけるのではなく「気になる音を抑え、楽しみたい音を残す」というのが、このクルマに対する調音施工のポイントなのだ。

◆ホイールハウスへ調音シートを施工してタイヤと路面から伝わる音を低減

非常に複雑な構造で貼り込める場所は無かった非常に複雑な構造で貼り込める場所は無かった

では実際にどのような作業を行うのか、296 GTSへの施工を例に簡単に紹介しよう。

メインとなるのはホイールハウスまわりだ。前後のインナーフェンダーを取り外し、布製ライニングの裏側へADVANS調音シートを丁寧に貼り込んでいく。普段は見えない場所だが、ここはタイヤに非常に近いため、走行中に発生する音を抑えるうえで重要なポイントになる。

さらにインナーフェンダーを取り外したフロントのホイールハウスを下側から見ると、フェンダーパネルの裏側が見える部分がある。こうした場所にも調音シートを施工する。空洞になったボディ部分では音や振動が響きやすいため、適切に対策することで車内へ伝わる音を抑える効果が期待できる。

リアインナーカバーリアインナーカバー

リア側も同様にインナーフェンダーを取り外し、その裏側へ調音シートを施工する。今回の296 GTSでは、このホイールハウスまわりを中心とした施工によって、不快なロードノイズや小石を巻き上げた際の音を和らげることを狙った。

調音施工の面白いところは、単純にシートをたくさん貼れば良いわけではない点にもある。BEWITHではこれまでさまざまな車種への施工でノウハウを蓄積し、施工する車種や場所に応じて2種類のADVANS調音シートを使い分けている。クルマの構造や気になる音に合わせて施工箇所を選ぶことが、効果を引き出すポイントになる。

特に今回のようなスーパーカーでは、エンジンサウンドまで抑えてしまうのではなく、タイヤや足まわりから伝わる耳障りな音を中心に対策するという考え方が重要だろう。それによって296 GTSらしい刺激や楽しさを残しながら、普段のドライブをより快適にできる。

インナーカバーにはフィンを避けて貼り込んであるインナーカバーにはフィンを避けて貼り込んである

調音施工は全国の「フォーカル プラグ&プレイ ストア」や認証施工店「調音施工スタジオ」で展開されている。施工可能な車種やメニュー、作業時間などは店舗によって異なるため、事前に愛車への対応を確認しておくと良いだろう。

「スーパーカーなのだから多少うるさくて当然」と思うかもしれない。しかしエンジンサウンドやエキゾーストノートのように楽しみたい音と、小石が当たる音やタイヤから伝わるロードノイズは別物だ。好きな音は残しながら、不快な音だけをできるだけ遠ざける。フェラーリ296 GTSへの施工を見ると、そんな調音施工ならではの魅力がよくわかる。

走りの刺激を損なわず、普段使いの快適性を高めたい。そんなスーパーカーオーナーにとっても、調音施工は注目したい選択肢となりそうだ。

《土田康弘》

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