コンチネンタルの米国工場、国際サステナビリティ認証を取得…タイヤ生産で再生素材の透明性確保

コンチネンタル最大の米国タイヤ工場「マウントバーノン」
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コンチネンタルは、米イリノイ州マウントバーノン工場が同社の米国拠点として初めて、国際サステナビリティ・カーボン認証プラス(ISCC PLUS)を取得したと発表した。

この国際的に認知された認証は、コンチネンタルが再生可能素材および再生素材の使用に関する特定の文書要件を満たしていることを証明するもの。また、生産プロセスで使用される原材料の完全に透明なトレーサビリティも確認される。

これは、2030年までにタイヤに使用する再生・再生可能素材の割合を少なくとも40%に引き上げることを目指す同社のグローバルサステナビリティ戦略における重要なマイルストーンとなる。

マウントバーノン工場のISCC PLUS認証取得は、米国における持続可能なモビリティへのコンチネンタルのコミットメントを示すものだ。新品タイヤを生産する同社の欧州全工場は2023年から2025年にかけて認証を取得しており、アジア太平洋地域では中国の合肥工場も認証を受けている。

コンチネンタルは、タイヤ生産における原材料をできるだけ多く再生・再生可能素材に転換するため集中的に取り組んでいる。この変革の重要な推進力となっているのがマスバランス方式だ。

マスバランスは、認証済み素材と非認証素材がバリューチェーン全体で物理的に混合されるが、検証可能な帳簿管理によって分離される管理連鎖オプションである。国際的に認められた原則に従い、これにより既存の生産プロセスに再生可能素材と再生素材を統合できる。

マスバランスシステムを使用することで、コンチネンタルは使用される再生可能素材と再生素材の正確な量を文書化・追跡でき、製品に割り当てられる代替原料の量が生産開始時に調達された量と一致することを保証する。このアプローチにより、同社は異なる市場の多数の生産拠点における原材料ポートフォリオの複雑性と使用を効率的に管理でき、持続可能な素材は拠点ごとに計上・割り当てられる。

マスバランス認証素材として既に使用されているものには、廃タイヤのリサイクルや使用済み食用油から得られる熱分解油から作られる合成ゴム、バイオベース、バイオサーキュラー、サーキュラー原料から作られる工業用カーボンブラックなどがある。

マウントバーノン工場では50年以上にわたりタイヤが製造されている。1974年に開設され、コンチネンタルが1987年に施設を買収し、当初は商用車用タイヤのみを生産していた。2011年以降は乗用車およびライトトラック用タイヤも生産している。生産能力は年間約1140万本で、現在約3900人の従業員が32万平方メートルの敷地で働いている。

《森脇稔》

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