埼玉県入間市は、普段は立ち入りが厳しく制限されている、航空自衛隊入間基地の敷地内を特設コースとして走る「第39回彩の森クロスカントリー大会」のエントリー受付を12月5日に開始した。大会は2026年3月15日に開催される。
●市民マラソン大会の「差別化」
本大会最大の特徴は、県営彩の森入間公園と入間基地をシームレスに走り抜けるコース設定にある。特に、自衛隊の敷地内を走行できる希少性は高く、普段はフェンス越しにしか見られない景色の中をランナーが駆け抜けるという体験が大きな魅力となっている。
ランニングブームが定着する中、多くの市民マラソン大会は「差別化」が課題となっているという。入間市では広い敷地を有する入間基地と連携した。単なる運動の場所としてではなく、地域資源を最大限に活かして「ここでしか味わえない高揚感」を提供する機会とした。
●基地の内と外をつなぐ「非日常」の体験価値
コースは県営彩の森入間公園をスタートし、そのまま隣接する入間基地へ進入する。コース前半は公園内のクロスカントリーらしい自然の中を走り、後半は視界が開けた基地内のフラットな走路へと移る。緑と広大な基地風景が、1レースの中で切り替わる点も特徴だろう。
参加部門はシリアスランナー向けから親子向けまで幅広く設定され、参加賞のオリジナルTシャツも毎年人気を集めているという。
航空自衛隊入間基地●市外からの誘客にも期待
前回大会では「基地の中を走れるなんて感動した」という声が多く寄せられ、入間市ならではの景観価値が高く評価された。市は大会を通じて地域の自然環境と基地との近接性を発信し、観光や飲食への波及効果にも期待を寄せている。
今後は「スポーツツーリズム」の核として、大会と、市の観光資源である狭山茶やジョンソンタウンなどを組み合わせたモデルコースの展開も進める。
●エントリー期間
申込期間は2025年12月5日15時から2026年1月12日まで。1月12日のコンビニ振込でエントリーした場合、振込期限は1月13日となる。








