NVIDIA、パートナー企業が最先端AI搭載ロボットを一堂に…2025 国際ロボット展

NVIDIAのパートナーによる次世代のロボティクスおよびビジョンAI
  • NVIDIAのパートナーによる次世代のロボティクスおよびビジョンAI
  • NVIDIA Jetson Thor プラットフォーム
  • 安川電機のブース内展示イメージ

NVIDIAは、12月3日から開催される2025国際ロボット展(iREX)において、複数のパートナーが次世代のロボティクスおよびビジョンAIの潮流を披露すると発表した。

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NVIDIA Isaacは、オープンなロボティクス開発プラットフォームで、視覚言語アクションモデル(VLA)のGR00Tや、高機能なシミュレーションフレームワークのIsaac SimやIsaac Labを統合している。このエコシステムにより、多様な形態のAIロボット開発が促進され、コンセプト開発から実運用までの進化を加速させる。

NVIDIA Metropolisは、スマートインフラ向けのインテリジェントなビジョンAIプラットフォームとして機能する。開発者はAI Blueprint for Video Search and Summarization(VSS)を活用することで、膨大な映像データを効率的に視聴、検索、要約可能なAIエージェントを構築できる。これらのAIエージェントは工場や製造現場、建設現場などに設置されたビデオカメラからの映像を価値ある情報に変換し、安全性の向上、管理業務の効率化に貢献する。

菱洋エレクトロは「デジタルツインと生成AIでロボット導入を加速」をコンセプトにブース出展する。NVIDIA Jetson ThorとNVIDIA Isaac GR00Tを連携させることで、AIロボット開発の速度と精度をいかに両立できるかを紹介する。Forcesteed Roboticsとのコラボレーションを通じて、Jetson ThorおよびVLMや大規模言語モデル(LLM)を搭載したロボットが即興で俳句を詠むデモや、指差し対象をロボットが理解し説明するデモを披露する。Siemensとのコラボレーションでは、NVIDIA Omniverseで作成したフォトリアルなデジタルツイン上で、無人搬送車(AGV)や自律走行搬送ロボット(AMR)の導入および製造プロセスを事前検証し、稼働中の工場運用最適化を支援するソリューションも紹介する。さらに、NVIDIA VSSによるロボット作業の映像解析を通じた、異常検知、効率化、安全性向上もデモを通じて体感できる。(ブース:W1-19)

マクニカは、NVIDIAが提唱する3つのコンピューターによるソリューションをコンセプトに出展する。NVIDIA Isaac Sim、またNVIDIA Cosmosを活用したAIモデル開発のためのデータセットの生成および拡張のデモや、NVIDIA Isaac Manipulatorを活用し、デジタルツイン上でロボットの制御のデモを紹介するほか、Jetson ThorとIsaac GR00Tを活用した、AIロボット開発を加速させる基盤モデルのデモも実演予定だ。さらに、NVIDIA VSSのデモとして、AIビデオ解析による異常検知の様子もご覧いただける。(ブース:W4-65)

アールティは、国産4足歩行ロボットと人型ロボットが取り組む、点検、巡回、工場作業のリアルなデモを展示する。ROSベースの制御によるAI×ロボティクスが描く「未来の工場」をご覧いただける。さらに、NVIDIA Isaacをはじめとする最新AI開発ツールを活用したフィジカルAIの最前線も紹介する。(ブース:E5-32)

金沢工業大学情報理工学部情報工学科の中沢実教授が率いる研究室では、人とロボットによる共生空間を構築するため、センサーネットワーク技術、ロボット技術、3Dアバター技術、自動運転技術など広範囲な領域を研究している。iREXでは、UWB(超広帯域無線通信)を用いた高精度位置情報を持つ、NVIDIA Jetson Orin搭載の工場内自律走行ロボットを展示するほか、NVIDIA DGX Sparkを活用したデモとして、対話型AI-3Dアバターの「AI沢みのり」、および3DLidarを用いた交差点交通流解析システムもご覧いただける。(ブース:E5-30)

川崎重工は今年、台湾のFoxconnと共同開発した医療機関向け双腕自走式ロボット、Nurabotを発表した。NurabotはNVIDIA Jetson Orinを搭載している。院内での薬剤の輸送や患者への施設案内などで活躍予定のNurabotは、川崎重工のブースで展示予定だ。(ブース:E5-10)

京セラは、ロボットを知能化する独自の高精度なAI画像認識サービスにおいてNVIDIA GPUを採用し、デパレタイズやバラ積みピックなどの多様なデモを展示する。また、ワークの無償認識体験イベントを開催する。(ブース:E7-50)

GMOインターネットグループは、ヒューマノイドの社会定着を牽引し、AIとロボットを結びつける「縁結びの商社」として2024年6月にGMO AI&ロボティクス商事を立ち上げた。iREXでは、UnitreeのヒューマノイドロボットG1など、NVIDIAテクノロジを搭載したヒューマノイドの多彩なラインナップが実際に動いている様子を目の当たりにできる。(ブース:E4-02)

ソフト技術を強みにロボットの開発支援や工場の自動化ソリューションを手がける豆蔵は、NVIDIA GPUを搭載した生成AI対応ロボットおよび食品ロボットを展示する。(ブース:W2-35)

安川電機は、タスクへの適応性、汎用性、柔軟性に着目した自律ロボットMOTOMAN NEXTで新しい市場に進出している。NVIDIA IsaacおよびOmniverseプラットフォームによって実現される高度なロボティクスを駆使して、安川電機の自律ロボットは、工場以外にも、食品、物流、医療、農業など幅広い業界に自動化をもたらすことに重点を置いている。iREXでは、「i3-Mechatronicsで新たな価値をリアルな\"かたち\"に」をテーマに、商品の特性に応じて最適な詰め方をするスマートな箱詰めや、丁寧かつ確実に梱包する双腕ロボットといった、人のように考え・動くAIロボティクスの最新ソリューションの数々を展示する。(ブース:W1-01)

ヤマハ発動機はAI技術を活用したロボットソリューションの開発に注力している。ビンピッキングやプログラムレスピックアンドプレイスの分野で活用される同社のロボットは、NVIDIAの先進的なAIプラットフォームを搭載し、複雑なピッキング作業などを自動化する。ヤマハ発動機のブースで披露する。(ブース:E7-45)

海外からはAdvantechが、先進のAMR、ヒューマノイド、次世代ロボティクス向けにJetson Thorで高速化されたロボット制御システムを紹介するほか、ソニーセミコンダクタソリューションズおよびSunny Opticalと開発した、Jetson Orin搭載の高精度かつ広域3Dセンシングソリューションを実演する。(ブース:W4-55)さらに、産業グレードのNVIDIA IGX ThorとNVIDIA Holoscan Sensor Bridge及びHoloscan Switchを搭載したヒューマノイドロボットアプリケーションを展示し、リアルタイム制御と機能安全を実演する。NVIDIA Isaacを搭載したAMR開発キットとNVIDIA RTX PRO搭載サーバーも展示する。(ブース:W3-49)

エッジAI分野のためのターンキーソリューションをリードするAVerMediaは、NVIDIA AGX OrinとJetson Thorを搭載した最新のロボティクス向けビジョンシステムを展示する。このシステムは、小型の屋内自律移動ロボット(AMR)のために、リアルタイムの環境認識、物体検出、ナビゲーション、インテリジェントな意思決定を可能にする。(ブース:W3-210)

堅牢型組み込みコンピューターのリーディングカンパニーのNeousys Technologyは、Jetson Orinシリーズを搭載した最先端システムを出展する。これらのシステムは、過酷な産業環境においても、ロボットや自動化分野でのリアルタイムな認識、判断、制御を実現する信頼性の高いAI処理を可能にする。(ブース:W2-38)

ロボティクスおよびAIビジョンのリーディングプロバイダーであるOrbbecは、Advantechと共同でJetson Thorを搭載したデモを展示する。実環境でロボットが深度を認識し自然に動作できるよう支えるGemini 330シリーズステレオビジョン3Dカメラを中心に、ユニバーサルロボットやUBTECHなど世界の先進的ロボットメーカーに採用された確かな視覚技術を紹介する。(ブース:W3-49)

Solomonは、AI主導のスマートロボットおよび3Dビジョン技術のリーディングカンパニーとして最新世代のヒューマノイドロボットプラットフォームを公開し、NVIDIA Isaac GR00Tによる自然言語理解、広域環境認識、精密な自律移動がどのようにヒューマノイドの動作へ反映されるかのライブデモを行う。事前のタスクスクリプトを必要とせずに、ロボットが音声指示を理解し、視覚AIで遠方の対象を認識、特定し、正確に接近したうえで確実な把持、操作を実行する。さらに、産業用関節ロボット向けに高精度モーションプランニングと衝突回避軌道生成を実現するNVIDIA Isaac ROS cuMotionも紹介する。(ブース:E7-57)

Techman Robotは、NVIDIA Omniverse上のIsaac Simで構築した「フライングトリガー方式・カーシートAI検査」デジタルツイン展示する。本デモンストレーションでは、ビジョンAI、ロボティクス、そしてデジタルツイン技術を融合させ、リアルタイムかつ高精度な検査を実現する統合ソリューションを紹介する。(ブース:E7-32)

Vecowはグローバルな組込みエキスパートチームとして、Jetsonプラットフォームのフルラインナップと、カスタマイズ可能なAMR向け開発キットのPoCを展示する。Vecowは開発者が多様なJetsonベースのソリューションにアクセスできる環境を整えており、幅広いAIロボットアプリケーションで即時評価が可能な、Jetson Thorシステムのサンプルも提供している。(ブース:E7-27)

YUAN High-Techは、視覚インテリジェンスソリューションのリーディングカンパニーとして、Jetson OrinおよびJetson AGX Thor搭載のシステムを紹介する。これらのソリューションは、工場の安全巡回、倉庫物流、生産ラインの欠陥検査、教育用ロボット、都市の安全検知をカバーし、産業、教育、都市環境におけるリアルタイムのAI認識、意思決定、インテリジェント管理を実現する。(ブース:W3-43)

《森脇稔》

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