国際興業は、10月27日より東京都の赤羽駅東口からの一部路線において、完全キャッシュレスバスの実証運行を開始すると発表した。
これは、国土交通省の「令和7年度 完全キャッシュレスバス実証運行」の対象路線として「赤羽25系統 ハートアイランド循環線」が選定されたことを受けたものだ。
対象路線は赤羽25系統の赤羽駅東口~ハートアイランド循環線、赤羽25-2系統の赤羽駅東口→ハートアイランド東線、赤羽25-3系統のハートアイランド西→赤羽駅東口線。運行期間は10月27日から2026年1月31日までを予定している。
決済手段は全国交通系ICカード(PASMOやSuica等)と国際興業バス回数券のみとなり、現金での支払いはできない。ただし、バス車内でのチャージは可能で、1000円札のみ対応する。東京都シルバーパスを利用する場合は、乗車時に券面を乗務員へ提示する必要がある。
完全キャッシュレスバスでは、運賃収受の自動化による運転士の負担軽減を図れるほか、乗客がスムーズに乗降できるようになるため、定時性の確保による利便性の向上など様々なメリットがある。
昨年度、同社が実施した利用者が限定的な路線「J06系統 浦和美園駅~埼玉スタジアム線(催事日運行)」での完全キャッシュレスバス実証運行では、キャッシュレス決済の比率が実証運行開始前の92%から最高99%まで増加し、一定の効果が得られた。
本年度は様々な利用者がいる生活路線において実証運行を行うことで、完全キャッシュレスバスの本格運行に向けた課題の把握・効果測定を図っている。



