フォルクスワーゲングループは、2025年1~9月の世界新車販売台数(納車ベース)の結果を発表した。総販売台数は652万台。前年同期の672万台から2.8%減少した。
地域別では明暗が分かれた。北米市場は76万9000台で7.4%増、南米市場は41万9100台で14.6%増と好調だった。一方、西欧市場は1%減、中国を含むアジア太平洋地域は11%減となった。特に中国市場では激しい競争により10.2%の大幅減となり、全体の業績に影響を与えた。
BEV(バッテリー電気自動車)の納車台数は50万6500台で、前年同期の53万1500台から4.7%減少した。BEVのシェアは約8%で前年同期と同水準を維持している。地域別では中国で27%増加したものの、米国では26%減少した。それでも同社は約19%の市場シェアで欧州BEV市場のリーダーを維持している。
西欧でのBEV受注は9月末までに倍増し、受注残は約17万台に達している。フォルクスワーゲン『ID.7ツアラー』、アウディ『Q6 e-tron』、ポルシェ『マカンエレクトリック』などの新モデルが第4四半期の追い風になると期待されている。
PHEV(プラグインハイブリッド車)の納車台数は19万2000台で、前年同期比約9%増加した。最大143kmの電気走行が可能な第2世代PHEVへの需要が高まっている。
BEVの車種別売上では、フォルクスワーゲン『ID.4』/『ID.5』が13万5200台でトップ、『ID.3』が10万5900台で続いた。