車内空間を拡大する新シートコンセプト、重さ10%削減でEVにも最適…アディエント

アディエントの新しいシートコンセプト「ピュア・エルゴノミクス」
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自動車シート大手のアディエントは、新しいシートコンセプト「ピュア・エルゴノミクス」を発表した。

【画像】アディエントの新しいシートコンセプト「ピュア・エルゴノミクス」

車内の人間工学とスペースを大幅に改善し、前席だけでなく全ての乗員の快適性向上を目指している。

新しいフロントシートコンセプトは、2023年にプレミアム車両セグメント向けに導入された「オートノマス・エレガンス」デモンストレーターをベースとしている。同等セグメントと比較して、後席の足元・膝元エリアに最大60mmの追加スペースを提供する。これにより、通常は上位セグメントでのみ見られるレベルの広々とした空間を実現している。

スペース利用の改善に加え、新たに特許を取得したこのコンセプトは、人間の自然な動きにより適応するよう改良されている。乗員がシートを調整する際、あらゆるポジションで解剖学的に正しい傾斜動作をサポートする。

「ピュア・エルゴノミクス」コンセプトは、中価格帯および低価格帯向けに特別に開発された手動調整メカニズムを特徴としている。金属、フォーム、トリムなどの材料の最適化使用により、コスト効率を実現している。

総重量の5-10%削減は、車両のエネルギー消費量と排出量の低減に直接的な影響を与える。これにより、特に電気自動車メーカーにとって物流面とコスト面の両方で利点を提供している。また、シートクッション高さの大幅な削減により、車内に追加スペースを確保することが可能になった。これは、車両下部のパワートレインやバッテリー配置により多くの柔軟性を提供する。

重量と材料使用量の削減と並行して、アディエントは持続可能性の側面も考慮し、より持続可能なソリューションと材料の研究・統合を積極的に行っている。現在のモデルには、環境への影響を削減し、リサイクル性を促進するため、体積削減・リサイクルPUフォーム、リサイクルプラスチック、モノマテリアル、グリーンスチールなどの革新技術が組み込まれている。

「ピュア・エルゴノミクス」コンセプトは、自動車メーカーとの開発プロジェクト向けに提供され、幅広いカスタマイズオプションを提供している。さらに、アディエントは新コンセプトを紹介し、顧客が革新的な機能を直接体験できる機会を提供するため、対応するシートデモンストレーターの開発を進めている。

《森脇稔》

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