ジャガー・ランドローバー(JLR)は9月29日、サイバー攻撃を受けた後の段階的な事業復旧を開始したと発表した。
同社は従業員、サプライヤー、小売パートナーに対し、デジタルシステムの一部が稼働を再開したことを通知した。復旧プログラムの基盤作業が本格的に進行中だという。
具体的な復旧状況として、請求処理のIT処理能力を大幅に増強し、サプライヤーへの支払い滞留分の解消を急いでいる。また、英国および世界各地の小売パートナー向け部品配送センターに供給するグローバル部品物流センターが完全稼働に復帰した。
これにより小売パートナーは顧客車両のサービス継続が可能となり、顧客の移動手段を確保できるようになった。
車両卸売処理に使用する金融システムもオンライン復旧し、顧客向けの車両販売・登録がより迅速に行えるようになり、重要なキャッシュフローの改善につながっている。
同社の専門チームは、サイバーセキュリティ専門家、英国政府のNCSC(国家サイバーセキュリティセンター)、法執行機関と連携し、安全で確実な方法での再開を確保するため24時間体制で作業を続けている。
JLRは顧客、サプライヤー、従業員、小売業者への支援に引き続き注力し、関係者全員にとって困難な時期であることを十分認識しているとして、継続的な支援と忍耐に感謝の意を表した。