日産自動車の中国合弁会社である東風日産から4月に発売された新型EVセダン『N7』は、発売から約1か月で1万7215台を受注したという。日本のSNS上でも「売れる条件が揃っているモデル」「もう一回り小さいサイズが日本で販売されれば…!」など期待の声が上がっている。
「N7」は、日産が2027年夏までに中国で発売予定の9車種の新エネルギー車の第一弾として登場したモデルだ。その計画では中間層向けのBEVという所をターゲットに10万~20万元(約200万円から400万円)のモデルを展開、新エネ車ブランドとしての存在感をアピールするねらいだ。

「N7」は全長4930mm、全幅1895mm、全高1487mmのミドルクラスセダン。外観デザインでは「光影の刃」をコンセプトにしたシャープなボディラインが特徴的だ。
インテリアは、室内空間率83%というスペースを活用した「快適空間」を志向。「家の温かさ」をテーマとした内装の色調と大型パノラマルーフが開放的な室内空間を作り出す。

装備では、AIアルゴリズムと49個の高精度センサー、19個のインテリジェントエアバッグを組み合わせ、姿勢を調整するAIゼロ圧クラウドシートが目玉となる。
また、-6度~10度の冷却と35度~55度の保温加熱をサポートし、最大5.8リットルの収納スペースを持つインテリジェント冷温庫や5.6インチ2.5K超高精細センターディスプレイ、910Wの同クラス最大出力を持つマスタークラスのサウンドシステムなど多彩な機能を搭載している。

走行性能では、シングルモーター版とデュアルモーター版の2タイプが用意され、それぞれCLTC方式で650km、620kmの航続距離を有する。また、17分間の充電で400kmの航続距離を回復する3C超急速充電、最大6.6kWの外部給電機能が搭載されている。
ベース価格が11万9900元(約240万円)から14万9900元(約300万円)というのも注目のポイントだ。
そんな「N7」の発表にX(旧Twitter)では、「え、普通に欲しい」「これで円換算200万円台で買えるの驚き」など話題となっている。また、「他の何百万も高い日産車より随分良さそうに見える」など、価格以上のクオリティを感じるユーザーも少なくない。
現時点で「N7」の日本導入は「検討次第」ということだが「手頃なBEV」が日本に来る際に価格がどうなるか、その装備や仕様を含め注目されている。