中国の大手自動車メーカーの長安汽車が、欧州市場への本格参入を発表した。3月末にドイツ・マインツで新ブランド発表イベントを開催し、4月から電動SUV『DEEPAL S07』の販売を開始する。
長安汽車は40年以上の自動車製造の経験を持ち、これまでに2000万台以上の車両を生産してきた。同社は研究開発、スマートモビリティ、電動化に多額の投資を行い、世界中に一流の生産拠点を持つ。今回の欧州進出は、同社がグローバルリーダーへと成長する戦略の一環だ。
DEEPAL S07は、イタリアのトリノにあるデザインセンターで設計された。欧州の美学と走行力学への深い理解を反映しており、ユーロNCAPの安全性テストで5つ星を獲得している。価格は4万5000ユーロ(約734万円)からで、WLTPでの航続距離は475kmとなっている。

高度な運転支援システムや、ARヘッドアップディスプレイ、インテリジェントなジェスチャー認識など、先進技術を搭載している。
長安汽車は欧州を成長戦略の重要な市場と位置付けており、ノルウェー、デンマーク、ドイツ、イギリス、オランダを最初の重点市場としている。欧州本社はミュンヘンに設置し、すでに地域全体で500人の従業員を抱えている。
同社は2030年までに世界シェアトップの自動車メーカーになることを目指している。中国の技術革新と欧州のデザイン力を組み合わせ、要求の厳しい欧州の消費者に訴求する車両の製造を目指している。