ヤマハ発動機は、2025年末に操業終了を予定していた浜北工場(静岡県浜松市)について、2031年までの操業延長を決定したと発表した。この決定は、大型船外機の需要拡大に対応するためのものだ。
同社は2月に発表した新中期経営計画(2025~2027年)において、今後も継続的に需要拡大が期待できる船外機の大型プレミアム領域に注力する方針を示していた。具体的には、ニューモデル導入や生産能力増強により、大型モデルの販売比率を現在の27%から32%まで高める目標を掲げている。
浜北工場の操業延長は、この目標達成に向けた取り組みの一環。将来にわたって成長が見込まれる大型船外機の能力増強を図るにあたり、同工場でのエンジン部品製造を継続する必要があるためだ。
ヤマハ発動機は、操業延長後の2031年には浜北工場の建物を解体し、閉鎖する予定。この決定により、同社の船外機事業の競争力強化と中期経営計画の目標達成に向けた取り組みを加速していく。