トヨタの燃料電池搭載、『エナジーオブザーバー』号が7年12万6000kmの航海を終え帰港…水素の利点を証明

トヨタの燃料電池を搭載する『エナジーオブザーバー』号
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トヨタ自動車の米国部門は8月27日、燃料電池パワートレインを積む「エナジーオブザーバー」号が、7年間で6万8000海里(約12万6000km)の航海を終え、フランス・サンマロ港に帰港した、と発表した。

この浮かぶエネルギーラボは、夏の間パリに停泊し、チームはそこで世界一周の経験を共有し、学んだ教訓を伝える予定だ。

エナジーオブザーバーの航海を通じて、水素がバッテリーに比べて特に重量が重要な場面で大きな利点を持つことが示された。船上のリチウムイオンバッテリーセットは112kWhの電力を供給するために1400kgの重量があり、水素貯蔵と燃料電池は1000kWhの電力を供給するために1700kgの重量がある。つまり、バッテリーでは1kWhあたり12.5kgの重量が必要だが、水素では1.7kgで済む。このため、水素貯蔵は同じ重量でバッテリーの7.35倍の電力を持つことになる。


《森脇稔》

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