ポルシェ、EVバッテリーの寿命を予測へ…新技術「デジタルツイン」開発中

ポルシェ・マカン・エレクトリック
  • ポルシェ・マカン・エレクトリック
  • ポルシェが開発中の「デジタルツイン」のイメージ
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ポルシェは6月18日、ポルシェ・エンジニアリングがEVの高電圧バッテリーのデジタルツインを開発中と発表した。

バッテリーはEVの重要な部品であり、その寿命や性能は車両の残存価値に大きく影響する。ポルシェは、バッテリーセルやシステムの老朽化や運転行動が寿命に与える影響を見い出すために、このデジタルツインを活用する。

デジタルツインの概念は、NASAが宇宙探査機の寿命を予測するために2000年代初頭に開発したものだ。ポルシェ・エンジニアリングはこの手法を取り入れ、バッテリーのデジタルツインを作成することで、バッテリーの性能低下を予測し、寿命や性能を向上させることを目指している。

バッテリーの耐久性に対する要求が高まる中、EUと米国カリフォルニア州は新しい規制を導入している。2024年8月から、EUでは新しいバッテリー規制(BATT2)に基づき、性能と耐久性に関する情報提供が義務付けられる。カリフォルニア州では、2030年モデル以降のEVは10年または15万マイル(24万1000km)走行後も新車時の航続の80%を維持することが求められる。


《森脇稔》

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