ドイツのヴィテスコ・テクノロジーズは5月22日、米国と日本で年内に発売されるホンダの燃料電池車『CR-V e:FCEV』に、アクスルドライブ「EMR3」を供給すると発表した。
ヴィテスコ・テクノロジーズのドライブシステムが、水素燃料電池車(FCEV)に採用されるのは今回が初めて。アクスルドライブとともに、燃料電池への空気の出入りを制御する燃料電池スタックバイパスバルブも搭載されている。このバイパスバルブは、数十年にわたる内燃エンジンの空気流量管理の経験が生かされ、現在では燃料電池システムに役立つことが証明されている。
CR-V e:FCEVでは、電気エネルギーを生成する燃料電池システムに、17.7kWhの高電圧バッテリーの電力による60kmまでのEV走行を可能にする電気エネルギーを付与することにより、長い航続と短時間の燃料補給を実現している。バッテリーは家庭用ACコンセントから充電することが可能。最大1500Wの電力を必要とする電気機器に供給できる110Vのコンセントを車内に備えているため、停電時や屋外でのレクリエーションの場面でもクリーンな電源として使用できる。
ヴィテスコ・テクノロジーズのアクスルドライブEMR3は、モーター、インバーター、減速機の最大3つの部品を1つのユニットに統合可能なプラットフォーム。CR-V e:FCEV向けには、モーターとインバーターが一体となった仕様を供給する。