中国の電気自動車ブランド「XPENG(シャオペン、小鵬)」は1月1日、最新のフラッグシップモデルである高級ミニバン『X9』を発表した。この新型車は、次世代技術アーキテクチャSEPA2.0を基に製造され、中国市場向けに設計されている。価格は35万9800元から41万9800元で、即時納車可能としている。
XPENG X9は、7人乗りの大型スマートEVとして作られ、ワンクリックで広々とした4人乗りSUVに「変身」することもできるという。これにより、MPVよりも快適で、SUVよりもフレキシブルなドライビング体験を提供する。800Vの高電圧SiCプラットフォームと3Cバッテリーセルを搭載し、10分間の充電で最大300kmの航続距離を実現。100kmあたり16.2kWhという低い総合エネルギー消費量で、最大航続距離CLTCモード702kmを達成した。最高出力は370kW、最大トルク640N・mを発揮。
XPENGのCEO兼会長であるHe Xiaopeng氏は、「X9の発売により、XPENGはスマートEVのポートフォリオを豊かにし、主要市場のニーズに対応し、自動運転の採用を促進する。私たちの目標は、スマートEV技術のリーダーシップを通じて成長の機会をつかみ、組織の効率を向上させ、市場シェアを確保することだ」とコメントした。
X9は、XPENGのフルシナリオXNGP ADASと次世代スマート車内オペレーティングシステム「XOS Tianji」を装備。XNGP ADASは、高精細(HD)マップのカバレッジの有無に関わらず、車の始動から目的地での駐車までの複数の運転シナリオを処理できる。XOS Tianjiは、AI大型モデルの時代のインテリジェントキャビンを変革する、スマート車内機能の豪華な空間を提供する。
X9は、個々の旅行と家族旅行の両方のニーズを満たすように設計されており、クラス最高の車内床面積7.7平方mを提供。7人乗りでも、キャンプやスポーツ用具を収納することができる。3列目シートはワンクリックで電動で折り畳むことができ、トランクルームは20インチのスーツケース29個を収納可能な2554Lまで拡大する。
車内には温冷スマート冷蔵庫、21.4インチのインフォテイメントシステムディスプレイ、ゼログラビティリクライニングソファに加え、ラップアラウンド一体型セントラルエアコンを備える。
また、ハンドリングが悪いというMPVの固定観念を打ち砕くべく、アクティブリアホイールステアリングシステムとインテリジェントデュアルチャンバーエアサスペンションシステムを標準装備し、クラストップレベルの回転半径5.4mを実現した。「俊敏な走りを可能にし、路面状況に応じてサスペンションスプリングの硬さを自動的に調整することで、最も快適なドライビングエクスペリエンスを保証する」という。