【インディ500】最終ラップのバックストレッチで逆転、0.0974秒差でニューガーデンが優勝

インディ500のゴール
  • インディ500のゴール
  • インディ500:先頭はパロー
  • インディ500:集団で先頭をいくニューガーデン
  • インディ500:優勝したニューガーデン
  • インディ500:優勝したニューガーデン
  • インディ500:優勝したニューガーデン(5月29日)
  • インディ500:佐藤琢磨(5月26日、カーブデイ)
  • インディ500:佐藤琢磨(5月28日)

世界3大レースのひとつ、インディアナポリス500マイルの決勝が5月28日、米インディアナ州インディアナポリス・モータースピードウェイで開催された。全長2.5マイルのオーバルコースを200周、500マイル=800kmで争う。

107回目の開催となる“インディ500”には30万人のファンが来場した。ポールポジションはアレックス・パロウ(#10 Chip Ganassi Racing)、予選ファイナルでの4ラップ平均速度234.217マイル/hはインディ500史上で2番目に速いポールポジション獲得スピードだ。予選2番手はリナス・ヴィーケイ(#21 Ed Carpenter Racing)で、スピード差はわずか0.006マイル/h。

インディ500で2勝の実績を持つ佐藤琢磨(#11 Chip Ganassi Racing)は、予選8番手からのスタートとなった。佐藤は最後のマシン調整となるカーブデーに最速ラップをマークしている。

レースは終盤にアクシデントが連続して発生、赤旗中断が3回も行われ、グリーンフラッグが最終ラップになるという展開。この時点でトップは予選10番手からスタートしたマーカス・エリクソン(#8 Chip Ganassi Racing)。エリクソンは、折り返し点の100周目過ぎにトップ5へと進出し、4回目のピットストップを終えたところでトップに立っていた。連覇すれば2002年のエリオ・カストロネベス以来だ。

最後のグリーンフラッグが振られ、エリクソンはターン1、2を先頭で通過、メインストレートでの加速で2番手以下を引き離したが、バックストレッチでジョセフ・ニューガーデン(#2 Team Penske)がアウトサイドから逆転した。ニューガーデンが先頭でターン3に進入、ホームストレートも巧みな守りで走り抜け、0.0974秒差で優勝となった。インディ史上4番目の僅差だった。また最終ラップで勝者が決定するのはインディ500で3例目となった。ニューガーデンは17番手スタートで、優勝タイムは2時間58分21秒9611。ペンスキーのインディ500勝利は19回となる。

ニューガーデンのコメント
「上位にいることだけを考えていた。最後の10周はドキドキしていた。なぜなら最後に優勝を狙える位置にいることはわかっていたから。もちろん簡単ではないこともわかっていた。おそらく最終ラップ近くの一発勝負になると考えていた。エキサイティングだったが緊張を強いられた」。

インディ500:優勝したニューガーデンインディ500:優勝したニューガーデン

ポールからスタートしたパロウは、レースが後半戦に入ったところで他車に接触され、修理で28番手まで下がったものの4位まで追い上げてゴール、シリーズ年間ランキング首位を維持している。2008年インディ500ウイナーでシリーズタイトル獲得6回のスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は6位、佐藤は7位でゴールした。予選2番手のヴィーケイは10位だった。

佐藤は序盤戦を8~10番手につけて戦っていた。折り返し点である100周目までに5番手に進出する戦略だったというが、トラフィック内でのハンドリングが良くなく、ポジションを上げられない。最後はピットタイミングをライバル勢と違える作戦で逆転をめざすが、おもわく通りにはいかず。

佐藤琢磨のコメント
「苦しいレースだった。中盤には反撃も試みたが、トップ争いを演じるところまでは行かなかった。マーカス・エリクソンはレース終盤に奮闘していた。たいへんな接近戦だったが、私たち(注:チームが同じ)は皆エリクソンを応援していた」

《高木啓》

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