EVシフトと脱炭素社会を加速する急成長インフィニオンの次世代パワー半導体戦略

インフィニオンはワールドワイド前年度に対して+29%売上を伸ばした。
  • インフィニオンはワールドワイド前年度に対して+29%売上を伸ばした。
  • インフィニオンは全世界でバランス良く収益を上げ、日本は売上、利益ともに10%を占める。
  • インフィニオンの売上は4部門からなるが、ATV(オートモーティブ)が45%で最も比率が大きく、その他分野もATVとの関連性がある。
  • インフィニオンはは脱炭素化とデジタル化という2つのメガトレンドにおいて5つの分野で製品を提供する。
  • インフィニオンは次世代半導体であるSiCやGaNに積極投資をしていく。

ドイツに本拠を置くインフィニオンは車載半導体とパワー半導体で世界1位、マイクロコントローラで4位のシェアを持つ世界トップクラスの半導体メーカーだ。

パワー半導体とは電力の制御や変換を行う半導体だ。EVに不可欠な製品だが、大電力を扱う再生エネルギーやデータセンターにおいても重要な存在で今後の低炭素社会を実現するキーファクターのひとつと見なされている。

2022年11月30日、半導体大手インフィニオンテクノロジーズジャパンの東京新オフィス開設に合わせた業績と事業展望の発表会が行われた。首都圏5カ所に分散していた拠点を渋谷のビル一棟に集約し、テスト開発やユーザーサポートの拠点とする。

全世界でインフィニオンの売上は2022年度で142億1800万ユーロ、利益は33億7800万ユーロ。2021年度に対して売上高で29%増、利益で63%増という大幅な増収増益を達成している。

日本市場の収益は全世界の10 %を占め、2023年度もさらなる成長を見込んでいるという。

◆自動車分野が主要な成長の源泉

すでに成熟しているかに思える半導体市場において、インフィニオンが急成長を遂げた背景には自動車市場の急速なデジタル化がある。

インフィニオンには4つの事業部があり、売上の45%を占めるのがATV(オートモーティブ)部門だ。AD/ADAS(自動運転/高度運転支援システム)、インフォテイメント、EVのパワートレイン、セキュリティなどさまざまな分野で製品を供給している。

全世界的なEVシフトや自動運転などCASEやMaaSにまつわる自動車産業界の動きが同社が成長する源泉となっている。

さらに売上の残りを見るとPSS(パワー&センサーシステムズ)が29% 、CSS(コネクテッド・セキュア・システムズ)とIPC (インダストリアル・パワー ・コントロール)がそれぞれ13%。それぞれ内訳を見るとモバイルデバイスと通信、IoT、発電、蓄電、公共輸送などEVの隣接分野と言えるものが少なくない。

◆急成長する2つのメガトレンドと5つの製品分野

インフィニオンは「脱炭素化」(Decarbonization)と「デジタル化」(Digitalization)を世界的なメガトレンドだとして、以下の5つの製品分野で半導体の需要が構造的に増加すると見込んでいる。


《根岸智幸》

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