これもあれも三菱ケミカルグループ製! ショールームで知って驚き、居酒屋で使えるネタも?

東京・丸の内にある三菱ケミカルグループのショールーム「KAITEKI SQUARE」
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「こ、こ、これも三菱ケミカルグループがつくってるの!?」と思わず担当者に聞き返すほど、暮らしのなかに三菱ケミカルのものがひっそりと潜んでると実感できるのが、東京・丸の内の三菱ケミカルグループ本社ショールーム「KAITEKI SQUARE」。

三菱ケミカルは、世界の化学産業系企業の売上高ランキングで世界8位。国内企業は住友化学が16位、東レが17位、信越化学工業が18位で、国内ランクでは三菱ケミカルがだんとつトップ。そんな三菱ケミカルが、1位のドイツBASF、2位の中国石油化工、3位のアメリカ ダウを追いかけながら、いまどこを走り、今後どんな分野に注力していくか。そんなトレンドがキャッチできるのが、ここ本社ショールーム「KAITEKI SQUARE」ということで、現地に行ってみた。

◆あのクルマのあのパーツも三菱ケミカル

東京・丸の内にある三菱ケミカルグループのショールーム「KAITEKI SQUARE」東京・丸の内にある三菱ケミカルグループのショールーム「KAITEKI SQUARE」

三菱ケミカルグループの主事業は、ポリマーやコーティング、コンパウンド、アクリル樹脂、エレクトロニクス、フィルムなどの「機能商品」、炭素や誘導品、オレフィンアロマなどの石油化学系「ケミカル」、医療用・電子材料・プラント向けなどの「産業用ガス」、中枢神経や免疫炎症、糖尿病、ワクチン、一般医薬品などの「ヘルスケア」の4つ。

こうして記すと、その実態がよくつかめないけど、本社ショールーム「KAITEKI SQUARE」に行くと、「こんなものまで三菱ケミカルだったのか!」と思わず唸ってしまう。

まずクルマ好きが注目するのが、自動車関連品。たとえば、トヨタ『GRヤリス』の黒いルーフは、三菱ケミカルの炭素繊維SMC(Sheet Molding Compound)でできている。このルーフも単体で展示されていて、手にしてみて鉄の1/3程度という軽さを実感できる。航空機分野にも応用されている素材を実際に触れるのも楽しい。

またマツダCX系のクルマのグリルも展示されていて、「このツヤを見てください」という担当者の解説に驚く。このマツダCX系のグリルに使われている三菱ケミカル「DURABIO」という素材がすごい。

DURABIO(デュラビオ)は、再生可能な植物由来原料イソソルビドを使用したエンジニアリングプラスチックで、軽量、高い耐衝撃性、耐熱性、耐傷付性をもち、透明性や耐候変色性も優れ、各メーカーのクルマの内外装意匠部品に使われている。「すごい」と感じるのは、その輝き。「発色性がよく、顔料を配合するだけで鏡面のように平滑感・深みのある色合いを表現でき、塗装を省略できる」という。その深く鈍い輝きが、塗装していないと聞くと、思わず見入ってしまう。

◆電気自動車(EV)などの電池まわりも

東京・丸の内にある三菱ケミカルグループのショールーム「KAITEKI SQUARE」東京・丸の内にある三菱ケミカルグループのショールーム「KAITEKI SQUARE」

電気自動車(EV)のリチウムイオン電池に使われる負極材・電解液も、三菱ケミカルが担っている。同社の負極材は、天然黒鉛を使用している点がポイント。天然黒鉛は、人工黒鉛を使用した製造品よりも製造時のCO2発生量が60%少ないのが特長で、高容量、急速充放電に優れた特性を示し、低温特性にも優れている。なんと、自動車用途では「トップクラスのシェア」。

また三菱ケミカルの電解液は、独自開発の機能性添加剤の使い、電池性能向上に大きく貢献。こちらも「自動車用途ではトップクラスのシェア」で、日本・中国・米・英で生産中。EVの需要拡大してるってことで、各拠点で生産能力を増強するとか。

こうした自動車関連品素材のほかにも、三菱ケミカルは、信じられないほどいろいろ手がけている。「今後は、世界的に注目されているエレクトロニクス分野と、ヘルスケア&ライフサイエンス分野の市場にとくに力を入れていく」という三菱ケミカルの、意外なアイテムもみていこう。

◆こんなのも、あんなのも、三菱ケミカル!

東京・丸の内にある三菱ケミカルグループのショールーム「KAITEKI SQUARE」東京・丸の内にある三菱ケミカルグループのショールーム「KAITEKI SQUARE」

自動車メディアでありながら、「こんなものまで三菱ケミカルなの?」と唸ってしまうのは、自動車関連品素材以外の分野。石油化学系のほかに、ビタミンEや乳化剤といった食の分野や、医薬品分野にも入り込んでいるほか、食のパッケージにも密かに三菱ケミカルの素材が使われている。

この医薬品や食品に使われる高機能フィルムも三菱ケミカルの得意技がある。たとえば市販ハムのパッケージやマヨネーズの容器などは、三菱ケミカルのハイガスバリア樹脂が採用されていて、酸素を遮断し食品の長寿命化に貢献している。また5kgの米などに使われるポリエチレン製のパッケージのなかでも、手ですぐ切れるという「キレポリ」は三菱ケミカルグループ製……。

ちなみに、食品用乳化剤のショ糖脂肪酸エステルはシェア世界一。しかも植物の生育に必要な環境を人工的に制御する植物工場システムも三菱ケミカルが手がけ、全国100か所以上で導入されているとか。

ということで、「これも三菱ケミカル」というアイテムがまだまだいろいろあるけど、ここで、居酒屋の席などでちょっとだけ盛り上がりそうなトリビアを。実はペットボトルや醤油の密封ボトルなどの底には、ひし形の凹凸がついてたら、それは三菱ケミカルグループ製のもの。「これ見てみて。ひし形の凹凸があるじゃない。ひし形の社紋がある国内大手企業といえば?」なんて話も、できる。

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《レスポンス編集部》

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