飛べ! ジェットエンジンをベースに航空機の近代史を語る

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『ジェットエンジン史の徹底研究』
基本構造と技術変遷
著者:元IHIジェットエンジン開発責任者 石澤和彦
発行:グランプリ出版
定価:3080円
ISBN978-4-87687-396-8

軍用のみならず民間航空機で活躍して進化を続けるジェットエンジンの変遷について、開発当事者ならではの視点で、その足跡を詳細に解説した1冊。

1939年にドイツで初飛行、その後各国で開発が進められたジェットエンジンは、戦後に急速な発展を遂げ、航空機の主要な動力源となっている。

本書ではまず、航空機エンジンの種類と作動原理を解説することで基礎知識を押さえ、そこからジェットエンジンの特徴や作動原理が述べられているので、非常にわかりやすい構成だ。また、ジェットエンジンの歴史やその発展、また特徴的なジェットエンジン搭載の航空機を例に開発時のエピソードやその特徴など細かく記されている。そして、将来の動向として低燃費化とともにエンジン搭載位置やNASAの研究などにも触れられている。

このように国産ジェットエンジン開発者として、様々な技術革新に挑んだ著者が、技術的進化の過程を、豊富な写真や図版を駆使して、詳細に解説しているので、技術的興味だけでなく、ジェットエンジンを俯瞰して知りたい、あるいは飛行機そのものに興味がある読者にもお勧めの1冊といえる。

『ジェットエンジン史の徹底研究』『ジェットエンジン史の徹底研究』

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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