【EV買いました】満足点と気になること…で、どうなの?

三菱アウトランダーPHEV
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自動車ニュースサイト『レスポンス』が実施した、BEV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッドカー)についての“実際に買ってみた人アンケート”。第3弾は満足点と気になることについてのユーザーズボイスをお届けする。

まずは満足点だが、ナンバーワンはやはり走行コストの安さである。自宅充電であればガソリン車やディーゼル車に対して圧倒優位に立つことは言うまでもない。BEVやPHEVは使用電力量が一般家庭に比べて大幅に多いのが常だが、再生可能エネルギー賦課金を加えて1kWhあたり平均30円で充電したとすると、走行1kmあたりの電気代は電費7.5km/kWhで4円。レギュラーガソリン価格160円/リットルとすると、燃費40km/リットルでようやくブレイクイーブンになる計算だ。

「運用コストはガソリン車の約半分になった。自宅で夜間の駐車中に充電が完了するので、出先で急速充電する必要もない」(2022年式三菱アウトランダーPHEV)

「自宅の太陽光発電で得られた電力で充電している関係で充電コストはほぼゼロ。深夜電力含めて電気代が上昇傾向にあるので助かっています」(2020年式BMW i3 REX)

「ガソリン代が高騰する昨今、安心して乗り回せるのは有り難い」(2022年式日産リーフe+ オーテック)

テスラ・モデル3テスラ・モデル3

電動車の気持ち良さをアドバンテージとして挙げる声も多かった。

「音や振動が非常に少ない。また加速性能が高く、速度コントロールもしやすい」(2021年式テスラ・モデル3)

「小さいのに静か。スタートも鋭い」(2012年式スマート・フォーツー・エレクトリック)

「モーターによる純電動走行を一度経験するとガソリン車には戻れないと思った」(2018年式フォルクスワーゲン・ゴルフGTE)

ボルボXC90リチャージプラグインボルボXC90リチャージプラグイン

まるで良いことずくめのようだが、実は無条件で良いと主張しているのではない。BEV、PHEVを問わずほとんどのオーナーがユーザーの用途、ライフスタイル、居住形態次第だと断り書きを付け、また車両価格が高いため走行コストの安さでそれを取り返すのは難しいと指摘している。

「現在BEV、PHEV共に高額な車種が多く、トータルでの経済性を求める方にはオススメできません。先進性や良いもの感に魅力を感じる方に向くと思います」(2021年式ボルボXC90リチャージプラグイン)

「一軒家であればBEVでも問題はないと思います」(2021年式メルセデスベンツEQA)

「EVはEVに適した利用方法がある。この点を理解する必要があると思う。街乗りだけもしくは1日200km程度の走行がほとんどで、かつ自宅で充電できる環境があればEVのメリットは大きい。遠出などはレンタカーという選択肢を入れることができればEV1台だけでも十分ではないかと思う。1台ですべて賄おうとすると無理がある」(2020年式プジョーe208 GT Line)

トヨタRAV4 PHVトヨタRAV4 PHV

また、現在の日本の電力発電構成ではCO2削減効果は限定的であり、今の時点でBEV、PHEVを購入することはあくまでアファーマティブ(先取り)な行為であることを指摘する声も複数あった。

「今の日本だとBEVが環境にいいとも言いにくいですが、環境を気遣う気持ちにはなって行動でき、またいろいろな見返りもあるので、そこは面白いと思います」(2020年式BMW i3 REX)

「近場であればガソリンを燃やさずに車に乗れるので、エコ満足度は高いと思います。ですが、そもそも電力を火力発電に依存しているので実際の貢献度については微妙です」(2021年式トヨタRAV4 PHV)


《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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