自治体サービスをDXで向上…住民参加の公共交通など 富山県朝日町×博報堂

ノッカルあさひまち
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  • 左から博報堂DXソリューションデザイン局の中村信局長、朝日町の笹原靖直町長、博報堂の名倉健司常務執行役員
  • ポHUNT
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富山県朝日町博報堂は、デジタルトランスフォーメーション(DX)連携協定を拡張させ、DX・カーボンニュートラル・情報発信/推進に特化した朝日町の新部署、「みんなで未来!課」を推進する。朝日町と博報堂が4月6日、発表した。

朝日町と博報堂は2021年10月に、朝日町の自治体サービスの住民利便性向上を目的に、DXに関する課題について相互に連携・協力する連携協定を締結した。協定に基づき、マイカー相乗り公共交通サービス「ノッカルあさひまち」や、地域ポイントとLINEを活用した、地域住民向けMaaS実証実験「ポHUNT(ポハント)」などに取り組み、地域コミュニティを活性化するサービスを構築してきた。

そして朝日町では、DXによる地域コミュニティと自治体サービスの再構築を強化するため、DX・カーボンニュートラル・情報発信/推進に特化した新部署「みんなで未来!課」を設置することになった。

「みんなで未来!課」では、博報堂と官民連携し「みんなでつくるDXの実現」を掲げ、下記DXを推進する。

公共交通のDX……共助型マイカー交通「ノッカルあさひまち」×地域交通プラットフォーム
行政サービスのDX……「ポHUNT」を行政×住民の共創プラットフォームとして推進
グリーン戦略のDX……みんなで取り組むグリーントランスフォーメーション(GX)
子育て環境のDX……地域での子育てプラットフォームを推進

博報堂からは、総務省の地域活性化企業人制度を活用し、「ノッカルあさひまち」のサービス開発を担ったDX推進の専門人材が参画する。朝日町の社会課題に対し、官民連携体制を構築し、博報堂が取り組む「価値創造型DX」と生活者視点での解決をめざす。

ノッカルあさひまち」は朝日町が運行主体として提供する公共交通サービス。地域住民がドライバーとして参加し、町内地域住民が利用する、「住民同士が支え合うMaaS」だ。博報堂がサービス設計やシステム設計などを手がけ、スズキが軽自動車を提供している。

ポHUNT」は共創型町おこしプラットフォーム。朝日町全体での移動活性化、商業活性化、健康活性化を目的とし、「おでかけ」や「クイズ」などゲーミフィケーションを楽しみながら町内を回遊し、地域活性化をめざす。

ポHUNTでは1月14日~2月20日の約1か月間、おでかけやクイズなどでポイントがもらえるキャンペーンを実施した。これには1300人超が参加し、商業施設への来訪で町の活性化に寄与しただけでなく、外出機会が増加することで健康意識が高まった人も増加した。LINE上に実装することで、健康クイズ/体操動画/アンケートなど自治体発の情報発信も可能で、行政と住民がつながる共創プラットフォームとしての拡張を意図している。

《高木啓》

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