低コスト脱炭素のリチウムイオン電池---トヨタ系・パナソニック・東大が共同研究

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東京大学生産技術研究所とプライムプラネットエナジー&ソリューションズ(PPES)、パナソニック、豊田通商の4社は1月26日、低コスト・低CO2を実現した競争力のあるリチウムイオン電池の実現に向けて共同研究を開始することで合意したと発表した。

リチウムイオン電池は自動車の電動化などで需要拡大が見込まれるものの、部材を含めて製造時のCO2排出量が多いことやコストが高いことが課題となっている。4社はリチウムイオン電池の安定供給とライフサイクル全体でのCO2排出量低減、低コスト化を図るため、技術革新、社会実装に取り組む。

具体的にはニッケル、リチウム、コバルトの金属資源開発、精錬工程から電池材料の開発製造まで一気通貫で既存のプロセスを見直し、電池用途に特化した最適なプロセスの構築を目指す。これによってCO2排出量の低減と生産コスト低減、材料生成リードタイム短縮などの実現を目指す。共同研究では要素技術開発だけでなく、開発成果をスピーディーに商業活用する方策も検討する。

また、電池のリサイクル率向上に向けて電池製造時の廃材・使用後の廃電池から効率的に無駄なくリサイクルするための技術開発を推進する。電池メーカーとリサイクル回収・処理を担う商社、総合的なレアメタル精錬技術を保有する大学の4者の知見を融合して最適なプロセスを構築する。これによってリサイクルの過程で発生しているCO2排出量やリサイクルコストの大幅低減を目指す。

《レスポンス編集部》

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