【竹岡圭の大きな夢を】第23回「勝つと思うな思えば負けよ」ラリー歴51年、名物コ・ドラ石田裕一さん

若手育成のために参戦したラリーカムイ2021にて。右が石田裕一さん
  • 若手育成のために参戦したラリーカムイ2021にて。右が石田裕一さん
  • 2016年のモントレーにて
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  • 2013年の新城ラリー
  • 左が48年前のイフ山岳ラリーにて初優勝した時の写真。真ん中は同期生の小田切氏と。右は2009年のラリホにて。
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コ・ドライバーを志す方で、この方を知らない方は、モグリと言っても過言ではないでしょう。名物コ・ドライバーさん、石田裕一の登場です。

石田さんと言えば、すぐさま思い浮かぶのは石田節。ドライバーの特性に合わせて見事に読み分けられるという、ペースノートの石田節もさることながら、表彰台でのインタビューの際の石田節はもうすっかり名物。暗くなってきちゃったり、暑さ寒さの厳しい季節は、ちょっと長いのがタマにキズなんて、皆さまが思っている節もあるとかないとかですが(笑)、逆を返せばそれくらい表彰台に上がっていらっしゃるということ! 素晴らしいですよね!

そして、石田さんのペースノート、これがキレイでビックリしちゃう。見事に色分けされていて、見たものや指示はもちろんのこと、ここは早めに読むとか、ご自分のリズムまで書き込まれていて、もはや楽譜のようです。

その長年培った技を、後輩コ・ドライバーの皆さんに惜しげもなく伝授されているのが、これまた素晴らしい! そんな石田さんのお人柄に惹かれて、多くの方がいつも周りに集まっていらっしゃいます。

ちなみに私は、石田さん(音)と奥様のチャコさん(茶)の日常のやりとりが登場する、石田さんのfacebookの大ファン。奥様のチャコさんはお会いしたことないのですが、かなりお若いんですよね。軽くひと回り以上年下、下手したら20歳くらい年下なのかしら…? なんて思いながら、いつも微笑ましく拝見させていただいております。

全日本ラリー現役最年長選手の意外?な足跡

左が48年前のイフ山岳ラリーにて初優勝した時の写真。真ん中は同期生の小田切氏と。右は2009年のラリホにて。左が48年前のイフ山岳ラリーにて初優勝した時の写真。真ん中は同期生の小田切氏と。右は2009年のラリホにて。
そんな石田さんが、モータースポーツに興味を持たれたのは? という、いわゆるきっかけをお伺いしたところ、いきなりビックリするようなお答をいただきました。

「19歳の時、キャロルの故ジョニー大倉とバンドを組んでいました(のち解散し、大倉は矢沢永吉氏とキャロルを結成しました)。その時、バンドの楽器などをトラックで運んでくれていた先輩が、空になった帰りのトラックで、右コーナーなのにハンドルを左に回していたんです。ビックリして、それから車にハマってしまいました」とのこと。

キャロルって、あのキャロルでしょ?! 世界の矢沢永吉さんのあのキャロルでしょ?! 時間よ止まれとか、イエスマイラブとか、みんながソラで歌えちゃって、あの「お~お!」っていう掛け声で、みんなが一斉にタオル投げたくなっちゃう、あの矢沢永吉さんですよね?! そのキャロルにいらしたジョニー大倉さんと、石田さんがバンド組んでたって?! いったいぜんたいどういうことなんでしょう? 担当はなんだったのかしら? あくまで趣味ながら、ラリーを始めるまでバンドをやっていた私としては、気になって仕方ないところなので、今度チャンスを見つけてじっくり伺ってみたいと思います。

さて、話を戻しますと、そのいわゆるボーヤの先輩は、トラックでドリフト?! ってことはさすがにないでしょうから、フェイントを使って曲がっていたのだと思うのですが、その先輩が、ラリーをされていたそうで、クルマとクルマの走りに興味を持たれた石田さんは、そのままラリーチームに入られたんだそうです。
それが20歳の時。最初はドライバー志望だったそうですが、練習に行ってはコースアウトばかりなので、オマエはナビゲーターをやれと言われたそうで、ドライバーとしては一度もラリーに出たことはないんだとか。そうして1971年から51年間、コ・ドライバーをされています。

ちなみに石田さんは、全日本ラリー選手権現役最年長選手。加えて、歴代の選手のなかでも最も長きにわたり活躍する選手なのです。石田さん曰く「勝田貴元選手と新井大輝選手の両方に乗ったのは石田裕一ただひとり(自画自賛)!一生の財産にしたいと思っています。(笑)」とのこと。素晴らしいお宝。自画自賛どころか、ラリー界に語り継がれる実績ですよね。

半世紀お世話になったラリー界のために若手育成を

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そんな石田さん、今年からは「半世紀お世話になったラリー界のため、若手育成をしていきたいと思います」と、少々立ち位置を替えられました。でもここで注釈がつきます。「ただし、実戦で!(自分も出たいから)」とのこと。つまり、チャンピオン争いの勝田範彦選手のお隣は譲るものの、実戦で若手育成に励むということですね。

というわけで2021年は、ラックジュニアラリーチームの勝田範彦選手(石田さんは範さんと呼んでいらっしゃいますが)のVABを駆る「三枝聖也(みえだせいや)選手・23歳」とハイランド、久万高原、セントラル、MASC+L1の4戦。JN6に参戦中の「吉原將大(よしはらしょうだい)選手・27歳」とカムイ、ラリホの2戦。と、精力的に若手育成をしていらっしゃいます。

でね、石田さんに取材のアンケートをお願いしたら、この若手ドライバーの名前のふりがなをご丁寧に書いてきてくださったんです。若手を皆さんに覚えてもらいたい、羽ばたかせてあげたいという、石田さんの愛と優しさを強く感じました。石田さんさすがです!

「勝つと思うな思えば負けよ」

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さて、そんな石田さんの普段の顔は、ゼネコン相手の営業マンさん。「なんの技術もなく口先だけで45年以上やっています」とご謙遜されてますが、営業マンさんですから、話術の巧みさも超立派な技術ですよね。

お休みの日の過ごし方を伺ったところ「365日休み、365日仕事みたいなものです」って、営業マンさんって大変ですよね。それを楽しみながら乗り切っていらっしゃる感じがお見事。

モータースポーツ以外のご趣味は「麻雀と、競馬(毎年勝ってます)」とのことでした。もしや…勝負師なのかもしれませんね。

加えてモータースポーツ以外で今後やってみたいことを伺ったら「中学生高校生に戻り、好きだった女性たちに逢いたいです」とのこと。むむっ? なんだか話がちょっと違ってきたような…。なんだか植木等さんのスーダラ節が頭に流れてきたのは私だけでしょうか~?

みんなに愛される石田裕一さん、これからの若手育成で、また伝説を残してくださいね~。って、見事な戦績で、もはや伝説残しつつありますけどね。

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「石田裕一さんにとってラリーとは」
ラリーは楽し!楽しくなければラリーじゃない!

「石田裕一さんからのメッセージ」
「勝つと思うな思えば負けよ」
敵は誰でもない、自分の心の中にいるんだよ。
自分の走りをしろ、自分の走りができれば、
おのずと結果がついてくる。

《竹岡圭》

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