JR北海道、JR東日本、JR西日本の3社は10月5日、2022年4月1日乗車分より指定席特急料金を改定すると発表した。
現在、3社の指定席特急料金は通常期、閑散期、繁忙期の3段階となっており、閑散期は通常期の200円引き、繁忙期は通常期の200円増しとなっている。
しかし、JR東日本の深沢祐二社長は9月7日の定例社長会見で、この変動幅を見直すことを表明しており、観光需要が多い繁忙期の料金を引き上げ、逆に閑散期の料金を引き下げ、利用の平準化を図る考えを示していた。
これについては、赤羽一嘉前国土交通大臣も9月10日の会見で理解を示しており、東海道新幹線を運営するJR東海の金子慎社長も同様の考えを示しているという。
今回の改定は、これまで繁忙期とされていた年末年始やゴールデンウィーク、盆期間を新たな「最繁忙期」とし、4段階の設定とすることがメインで、既存の繁忙期も夏や秋の連休にも設定するよう見直される。
これにより指定席特急券の変動幅は最大で600円となるが、最繁忙期や繁忙期の前後に、一部を除いて閑散期や通常期を設定することにより、数日の違いで割安で利用できるようにする。そのため2022年度においては、トータルで新たに設定される最繁忙期が30日となり、通常期は11日、繁忙期は43日減るが、閑散期は24日増える。
対象は新幹線とJR東日本の特急『つがる』『いなほ』『しらゆき』『草津』『成田エクスプレス』『わかしお』『しおさい』『さざなみ』など。なお、五能線の『リゾートしらかみ』や釜石線の『はまゆり』などの快速に連結されている指定席については、最繁忙期の設定はなく、逆に閑散期が拡大される。