【VW T-Roc 新型試乗】国産コンパクトSUVの弱点を突いている…渡辺陽一郎

VW T-Roc Style Design Package(写真はディーゼルのTDI)
  • VW T-Roc Style Design Package(写真はディーゼルのTDI)
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今は世界的にSUVの人気が高く、日本国内の売れ行きも好調だ。15年ほど前までは、国内の新車販売台数に占めるSUVの比率は約5%だったが、今は約15%まで増えた。軽自動車を除いた小型/普通乗用車だけで見ると、SUVは25%前後に達する。

そして特に人気が高いのは、全長を4500mm以下に抑えたコンパクトな車種だ。『ヤリスクロス』や『ヴェゼル』が人気を集め、トヨタの販売店では、2021年8月下旬から『カローラクロス』の予約受注も開始した。

VW T-Roc Style Design Package(写真はディーゼルのTDI)VW T-Roc Style Design Package(写真はディーゼルのTDI)
このサイズに収まる輸入車がVW『T-Roc(Tロック)』だ。従来から設定されていた直列4気筒2リットルクリーンディーゼルターボに加えて、直列4気筒1.5リットルガソリンターボも用意された。

ガソリンはディーゼルに比べて実用回転域の駆動力が下がるが、1400回転付近でも過給効果が感じられて運転しやすい。吹き上がりも活発で、ディーゼルとは違う回す楽しさを味わえる。ATは有段式の7速DSGだから、アクセルペダルを深く踏み込むと、高回転域を保ちながら加速できる。

操舵感は最近のVWらしく少し機敏で、SUVでは良く曲がる。全高を1590mmに抑えた効果もあるだろう。SUVというより、背の高いハッチバックという感じだ。

VW T-Roc Style Design Package(写真はディーゼルのTDI)VW T-Roc Style Design Package(写真はディーゼルのTDI)
インパネには硬い樹脂も使われ、質感はいまひとつだが、デジタルメータークラスターのデジタルコクピットプロは全グレードに標準装着した。メーターパネルにカーナビの地図画面なども表示できる。後席は特に広くないが、大人4名の乗車は可能だ。

国産のコンパクトSUVでは、ハイブリッドは豊富だが、最高出力が150馬力、最大トルクが25.5kg-mに達するような動力性能に余裕を持たせたガソリンターボは少ない。VW・T-Rocには、国産コンパクトSUVの弱点を突いている面もある。

VW T-Roc Style Design Package(写真はディーゼルのTDI)VW T-Roc Style Design Package(写真はディーゼルのTDI)

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト
1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

《渡辺陽一郎》

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト 1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

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