2022年度予定の相鉄海老名駅リニューアルがさらに遅れる…鉄骨架設時の杭打ちに問題

相鉄海老名駅のリニューアルイメージ。2022年度の開業が遅れることが確定的となった。
  • 相鉄海老名駅のリニューアルイメージ。2022年度の開業が遅れることが確定的となった。
  • 3月に発表された工事の問題箇所。「ホーム中ほどより改札寄りの鉄骨の高さが設計値よりも低い値となっていること」が判明していた。架設済の鉄骨は一時解体され、その後、原因特定のための地盤調査などが行なわれていた。

相模鉄道(相鉄)は7月26日、海老名駅(神奈川県海老名市)のリニューアルが2022年度の予定よりさらに遅れる見込みになったことを明らかにした。

同駅のリニューアル事業は2015年4月から開始されており、計画では商業施設や保育施設を併設した地上3階建ての駅舎に生まれ変わるほか、現在の1階南口に加えてホーム両端の南北2階部分に各1カ所改札口が設置され、ホームドアも設けられることになっている。

2020年4月からは鉄骨の架設工事が始まったが、架設が完了した鉄骨の一部に不具合が発生したことから、2021年3月にはリニューアル開業のスケジュール遅れが明らかにされた。

その後、相鉄の求めに応じて施工業者の代表である東急建設が原因を調査したところ、杭工事施工記録の齟齬(食違い)と基礎杭先端の不良が確認されたとして、2022年度に予定されていたリニューアル開業が遅れる見込みになったことが報告されたという。

相鉄では報告を受けて「外部者を交えた調査委員会を設けて施工記録の齟齬に関する詳細な調査を行い報告すること」「基礎杭の不良箇所を修復することを要求し、今後は適切な対策の実施と品質管理の徹底を図り、より安全な工事品質の確保に努めること」を施工業者に求め、厳重に注意したとしており、現在、開業へ向けた具体的なスケジュールを精査している。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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