パーソルR&D、機械学習用教師データの一括提供サービス開始へ…自動運転AI開発を支援

バウンディングボックス(矩形領域で対象物を明示するアノテーション手法)
  • バウンディングボックス(矩形領域で対象物を明示するアノテーション手法)
  • 元画像データ
  • セマンティック・セグメンテーション(各画素がどのカテゴリーに属するかを明示するアノテーション手法)

パーソルR&Dは、自動運転AI開発に欠かせないアノテーションを施した機械学習用教師データの一括提供サービスを2021年4月から開始すると発表した。

先進運転支援システム(ADAS)は高度化が進み、2020年11月には世界初の自動運転レベル3の型式指定が行われるなど、開発が本格化している。レベル3の自動運転車では高速道路上などでドライバーが行っている「認知」「判断」「操作」を自動運転AIが行う。

自動運転AIには、車両周囲を計測・判別するセンサーが収集した情報を基に、認知・判断を行うための機械学習結果が必要となるが、機械学習用教師データの準備には、膨大な時間と手間を要し、開発の大きな課題となっている。今回、パーソルR&Dは、これまでの「ADAS試験受託」と「モデルベース開発MBD」のノウハウと強みを生かし、乗用車から大型トラックまで対応した、車両走行から各種データ取得、自動運転AIの機械学習用教師データ提供までの一括サービスを開始する。

新サービスでは、自動車の開発メーカーやサプライヤーなどに、自動運転AIの機械学習用データを一括で提供する。要望に合わせた走行ルート設定および大型トラックを含む各種車両の実走行を実施し、走行時の道路情報、車両・画像データを計測・取得するとともに、画像データに情報を注釈として付加するアノテーションを施した「教師データ」を作成する。

データ作成には、MathWorks社のツールを活用して、アノテーションの自動化を実現しており、手作業での実施よりも作成時間を約60%削減。また、MathWorks社のグラウンド トゥルース ラベラーを用いることで、アノテーション自動化結果の、より詳細な修正が可能となっている。

《纐纈敏也@DAYS》

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