タイヤ工学の教科書的な書籍が再版

『復刻版 タイヤ工学』
  • 『復刻版 タイヤ工学』

『復刻版 タイヤ工学』
入門から応用まで
著者:工学博士 酒井秀男
発行:グランプリ出版
定価:6,000円+税
ISBN978-4-87687-373-9

タイヤに関する基本から、技術開発に必要な知識まで網羅された決定版が出版された。

タイヤに関する技術は、設計製作技術や力学的特性の解明による諸性能の改善に大きな進歩がみられるが、いずれも複雑で難解なものが多い。そこで本書では、元エンジニアで大学教授もつとめた著者が、学生や技術者を中心に広く一般に興味のある方々を対象にタイヤの基本を説明。そのうえでその諸特性や発生している物理的現象をできるだけ簡単な模型と理論を用いて解説されている。タイヤに関しての教科書的な内容の書籍は数少ないことから、再版となった。 

確かにページを捲るとタイヤの歴史から始まりバイアス、ラジアルタイヤの構造やそれぞれの特徴、タイヤホイールの各部の名称と規格など初歩的な部分を細かく述べられている。そのうえで、タイヤの構造力学や動的特性などにわたり数式を用いながら丁寧に記されているので、興味のある向きには参考になる1冊となろう。

本書は2001年刊行の『タイヤ工学 改訂版』が10年以上品切れであったため、その内容はそのままに、装丁を一新。ページが開きやすいPUR製本を取り入れたものである。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集