VWと日産が欧州の生産停止を延長、FCAは株主総会を延期…新型コロナウイルスの影響

フォルクスワーゲンのドイツ・ドレスデン工場
  • フォルクスワーゲンのドイツ・ドレスデン工場
  • 日産自動車の英サンダーランド工場
  • FCAのイタリア、トリノ本社

VWはドイツ国内工場の生産停止を4月19日まで延長

フォルクスワーゲングループ(Volkswagen Group)は3月31日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の影響によるドイツ国内の工場の生産停止を、4月19日まで延長すると発表した。

今回の発表は、新型コロナウイルスの感染拡大によって、自動車の需要が低下していることと、一部サプライチェーンからの部品供給が滞っていることを受けての対応だ。

フォルクスワーゲングループは、ドイツ国内のドレスデン、エムデン、オスナブリュック、ヴォルフスブルク、ツヴィッカウ、ハノーバー、ブランズウィック、カッセル、ザルツギッター、ケムニッツなどの工場において、生産停止を4月19日まで延長する。

フォルクスワーゲングループは、生産再開に向けて集中的に準備を続けている。また、従業員を新型コロナウイルスの感染拡大から保護する取り組みも、大幅に強化していく。

日産は英国生産の停止を4月末まで延長

日産自動車(Nissan)の欧州部門は4月3日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大を受けて、英国における生産停止を延長すると発表した。

日産自動車の欧州部門は3月17日、新型コロナウイルスの影響により、英国サンダーランド工場での車両生産を一時的に停止した。サンダーランド工場では、EVの『リーフ』をはじめ、SUVの『キャシュカイ』や『ジューク』を組み立てている。同工場での生産停止を今回、4月末まで延長することが決められた。

なお、工場の操業停止の期間中、工場の従業員の大部分は、英国政府の新型コロナウイルスの雇用維持制度に基づいて、雇用が維持される。

日産自動車の欧州部門は、事業の継続に不可欠な活動を維持しながら、この危機を乗り越え、欧州で事業が再開できる時期に備えて準備していく、としている。

FCAは年次株主総会を6月下旬に延期

FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)は4月3日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大を受けて、年次株主総会を延期すると発表した。

FCAは当初、4月16日に年次株主総会を開催する予定だった。しかし、新型コロナウイルスの影響により、年次株主総会を6月下旬に延期することを決定した。

なお今回の決定により、PSAグループと合併契約の締結時に発表されていた2019年の11億ユーロの通常配当に関する決議が延期される。FCAは、年次株主総会の正確な日程は、決まり次第発表する、としている。

《森脇稔》

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