2024年春、山形新幹線に300km/h対応のE8系…2026年度末には福島駅の新幹線平面交差が解消へ

E8系の外観イメージ。「山形新幹線の地域に根差したイメージを継承・維持してブランドへと醸成」「山形の風土と、離れた土地にいる人の心の結びつきを感じさせるデザイン」をコンセプトに、塗色は「蔵王ビアンコ」と呼ばれるアイボリーをベースに、上部を「おしどりパープル」と呼ばれる紫色とし、「紅花イエロー」と呼ばれるラインが施される。
  • E8系の外観イメージ。「山形新幹線の地域に根差したイメージを継承・維持してブランドへと醸成」「山形の風土と、離れた土地にいる人の心の結びつきを感じさせるデザイン」をコンセプトに、塗色は「蔵王ビアンコ」と呼ばれるアイボリーをベースに、上部を「おしどりパープル」と呼ばれる紫色とし、「紅花イエロー」と呼ばれるラインが施される。
  • E8系の側面イメージ。現行のE3系と同じ7両編成となるが、先頭車の先頭長はE3系より3m長い、E5系並の9mに。全車両が秋田新幹線用E6系と同じくフルアクティブサスペンションを装備し、乗り心地が向上する。
  • 「最上川と月山」をテーマにしたグリーン車の車内イメージ。通路部は「最上川の流れ」をモチーフに。座席は「豊かな針葉樹林の広がる月山の緑色と最上川の水面の印象を組み合わせた」としている。座席配置は2+2で、定員は現行のE3系より3人多い26人に。全席にコンセントが付く。
  • 「最上川と紅花」をテーマにした普通車の車内イメージ。通路部は「最上川の流れ」をモチーフとした柄に。座席は「陽に照らされる紅花色」とし、グラデーションで「紅花が抽出されるプロセス」を表現するという。全席にコンセントが付く。普通車の総定員はE3系より42人少ない329人。
  • 福島駅構内のアプローチ線増設工事の概要。
  • 新設されるアプローチ線は、福島駅構内の東側を迂回する形となる。

JR東日本は3月3日、東京~新庄間で運行している山形新幹線『つばさ』に、新型車両E8系を2024年春から順次導入すると発表した。

現在、『つばさ』にはE3系1000・2000番台7両編成が充当されており、東京~福島間では東北新幹線のE2系『やまびこ』と併結される列車もある。

このため、宇都宮~福島間は最高速度275km/hで運行されているが、併結相手を『はやぶさ』などで運用されているE5系とすることで300km/hにアップ。これに対応したE8系が新造されることになった。

E8系はE3系と同じ7両編成で、スーツケース対応の大型荷物置場やWiFiなどを全車両に設置。客室内やデッキのほか、通路部にも防犯カメラが設けられる。

2022年9月以降に落成し、2026年春までには7両編成17本(計119両)が揃う予定。

なお、山形新幹線が分岐する福島駅(福島県福島市)では在来線(山形新幹線が通る奥羽本線)から東北新幹線へ合流する、いわゆる「アプローチ線」の増設工事に着手する。

現在のアプローチ線は単線で、福島駅の『つばさ』発着は西側の14番線ホームに限定されているが、この状態では、上り列車の場合、北側から入ってきた併結相手の『やまびこ』が東北新幹線の下り通過線を2度跨ぐことになるため、その平面交差が輸送障害時のネックとなっていた。

そこで、アプローチ線を複線化することで、新庄方面からやってきた上り『つばさ』を東北新幹線の上りホームに直接入線させることが可能となり平面交差を解消。上下『つばさ』の同時発着も実現できるとしている。完成は2026年度末を予定している。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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