ジャガーのフラッグシップサルーン、『XJ』が今夏にも生産終了する可能性があることを英Autocar誌が伝えている。
「XJ」の歴史は1968年、それまでの『Sタイプ』『420』『240/340』後継モデルとなる『XJ6シリーズI』から始まった。
当時ロールス・ロイスをも凌ぐ快適性や4ドアセダンの常識を覆す運動性能をあわせ持ち、高い評価を得たモデルだ。その後改良を加えながらも丸眼四灯デザインを継承していたが、2009年ついに伝統のフロントマスクと決別。薄くシャープなヘッドライトやスポーティなメッシュグリルを採用する「X351系」へ大胆な若返りを図った。
また4年前には、最新世代のインフォテインメントシステムを搭載し、メルセデスベンツ『Sクラス』やBMW『7シリーズ』、アウディ『A7』に対抗したが、2018年には欧州で1,099台、米国では2017年の2,721台から1,579台へと減少が止まっておらず、最終的決断が下された可能性がある。
同誌の調べでは、今夏7月にも最終ユニット・ラインがロールオフされ、生産終了となる見通しだ。
しかし、XJの終わりがジャガーの終わりではない。最新情報によると、すでに後継モデルの開発に着手しているといい、そのモデルは90kWh、または100kWhのバッテリーパックを搭載、最大200psの電気モーターを4基使用するEVになるという。
また4ドアセダンではなく、ハッチゲートを持つ5ドアになることも予想され、ライバルは「Sクラス」や「7シリーズ」から、テスラ『モデルS』やポルシェ『タイカン』へシフトされると予想される。