【INDYCAR 第8戦】昨季王者ディクソンが今季初勝利…琢磨はバトル中の接触でパンク喫し後退、13位

#9 ディクソンが今季初勝利を達成。
  • #9 ディクソンが今季初勝利を達成。
  • #9 ディクソンが今季初勝利を達成。
  • 勝利を喜ぶディクソン。
  • #30 佐藤琢磨は最終結果13位。
  • 2位の#7 エリクソン。
  • 3位の#12 パワー。
  • 左から2位エリクソン、優勝ディクソン、3位パワー。
  • ポール獲得で連勝を狙った#2 ニューガーデンだが決勝19位。

NTTインディカー・シリーズのデトロイト開催、“第7&8戦ダブルヘッダー”の第8戦決勝レースが現地2日に実施され、昨季王者で6度目の戴冠を狙うスコット・ディクソンが今季初勝利をあげた。佐藤琢磨は上位を走っていた終盤にバトル中の接触からパンクを喫して後退、13位。

ベルアイルパーク市街地戦ダブルヘッダーの“レース2”にあたる今季第8戦、決勝時の路面コンディションは前日の第7戦とは違いスタート時からドライとなった。決勝レースは70周。予選でポールポジションを獲得したのは前日のウイナーであるジョセフ・ニューガーデン(#2 Team Penske/シボレー)。前日決勝3位の佐藤琢磨(#30 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)は予選16位。

この日の決勝ではレッドタイヤと呼ばれるソフト系タイヤのもちが全般的に良くなく、ブラックタイヤ(ハード系)と両方を使う規則面の義務を鑑みつつ各陣営がピット戦略を駆使、さらにはコース上のアクシデントによるフルコースイエローコーションのタイミング等も追加要素としてそれに絡み、少々複雑な見え方をするレース展開になった(ドライだがフルコースイエローも多かった)。そして結果的にカギを握ったのは、スタート後すぐのフルコースイエロー時の判断といえる。

予選6位だったスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)は、多くのドライバーがピットに向かったこの局面でステイアウトを選択し、コース上でトップに立つ。ギャンブル的チョイスにも思えたが、最終的にはこの判断も奏功した格好で、ディクソンは勝利を得ることに成功する。前日の“レース1”でのアクシデントによる痛みが身体に残っていたというなかでの、今季初優勝となった。

優勝した#9 ディクソンのコメント
「難しいレースだったが、昨年に続いてデトロイトで優勝することができ、とても喜んでいる(昨年はレース1の方で優勝)。今年も(デトロイトで)シーズン初勝利をあげることができたので、ここからさらに全力を投じて戦っていくのみだ。ホンダのためにもチームのためにも、今日こうして勝てたことは嬉しい」

ディクソンは2003、08、13、15、18年と5度のシリーズタイトル獲得歴を誇る、当代インディ最強レーサー。これまで2年連続王座がないのは実に不思議な印象だが、連覇挑戦となる今季、その足掛かりとなるシーズン初優勝を昨年と同じくデトロイトで成し遂げた。現段階でシリーズランキング4位。首位の#2 ニューガーデンがこのレースはアクシデントで後退し19位だったため得点が伸び悩み、差は通常レース優勝1回分とほぼ同じ52点まで縮まった。本人も言うように、ここからディクソンのチャージが本格化しそうだ。

今回の2位はマーカス・エリクソン(#7 Arrow Schmidt Peterson Motorsports/ホンダ)。昨年までF1でレギュラーとして活躍していた選手で、かつての全日本F3チャンピオンでもある(インディではルーキー対象)。

3位はシボレー勢最上位のウィル・パワー(#12 Team Penske)。今回はシボレーのお膝元でのレースだったわけだが、レース2ではホンダ勢がトップ10のうち1-2を含む9つのポジションを占めた。4位はライアン・ハンターレイ(#28 Andretti Autosport/ホンダ)、5位にアレクサンダー・ロッシ(#27 Andretti Autosport/ホンダ)。なお、レース1はシボレー勢の#2 ニューガーデンが勝っており、勝ち星ベースでは今回のデトロイト・ダブルヘッダーは1勝1敗。

佐藤琢磨(#30 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)は一時3番手を走るなど、レースで上位に浮上してきていた。しかし終盤、6番手の位置からのフルコースイエロー明けリスタート時に、バトルのなかで複数回接触してパンク、順位を下げていくことに。緊急ピットインも必要になり、ここで上位ゴールの可能性をほぼ失った。最終盤に巻き返しを見せるも、13位まで。3レース連続の3位以内フィニッシュ達成は叶わなかった。

#30 佐藤琢磨のコメント
「(予選でのマシンパフォーマンスはもうひとつだったが、決勝で)路面のグリップが上がってくると、決してわるくないフィーリングを得ることができました。ただ、ラップタイムの上ではまだ充分な競争力があるとは思っていませんでしたけどね。展開を味方につけてトップ5に浮上し、さらには3番手に上がって、そのポジションで長く戦うことができていました」

「あのまま上位でフィニッシュしたかったですし、それができると思っていたんですが……。ピット作業に時間がかかったり、ライバルとの接触でタイヤがパンクしたことで大きく順位を落としました。最後のリスタートのあとに2台をパスできたのはよかったと思います。しかし、13位という結果は非常に悔しいものです」

今回は残念な展開になってしまった琢磨だが、現在ランキング5位。首位とは61点差の位置につけており、今後の王座争い本格参陣も期待できる状況にある。

この時期は強行軍が続くインディカー・シリーズ、次戦第9戦は“連戦日程”で次週末の開催となる。オーバルコースのテキサス・モータースピードウェイで現地8日に決勝レース実施予定だ。

《遠藤俊幸》

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