日産 西川社長「米国再建は辛抱強く」…今期営業利益は28%の減益に

記者会見する西川博人社長
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日産自動車は5月14日、2019年3月期の連結決算と今期(20年3月期)の業績予想を発表した。今期の営業利益は前期比28%減の2300億円と、米国事業立て直しなどの影響により3期連続の減益を見込んだ。22年度までの中期計画の見直し策も発表した。

今期のグローバル販売は0.4%増の554万台で、ほぼ横ばいの計画とした。海外では中国(1~12月分)で9%増の171万台と、引き続き過去最高を見込む一方、米国事業の再建を進める北米は6%減の179万台とした。また、日本はハイブリッド技術である「e-POWER」を設定している『ノート』などの好調から2%増の61万台を計画している。

為替や環境規制対応、原材料費の上昇など減益影響は営業損益段階で2000億円を見込んだ。為替レートは1ドル110円と前期より1ドル約1円の円高を前提とした。一方でコスト削減などで1120億円の増益効果を織り込んだ。通期の純利益予想は、事業改革の費用負担もあって47%減の1700億円と大幅に減り、2期連続の減益を予想している。

前期のグローバル販売は、4%減の551万6000台と4期ぶりに減少した。海外は中国が3%増の156万台となったものの、米国で販売体質の改善に取り組む北米は9%減と大きく落ち込んだ。一方で、日本は、ノートが登録車市場でベストセラーになるなど2%増と堅調だった。

前期は北米での販売減や車種構成の悪化、原材料費の上昇などによる営業減益要因が合計で2100億円に膨らんだ。米国ではCVT(無段変速機)の保証期間延長による品質関連費用も発生した。この結果、営業利益は44.6%減の3182億円と、3期連続の減益になった。売上高営業利益率は2.7%だった。純利益は57.3%減の3191億円と、前々期に米国の法人税下げによる利益増があったことからも大幅減益になった。

記者会見した西川廣人社長は、17年度から22年度までの中期計画の見直しや事業改革策を発表し、22年度の売上高営業利益率目標については従来の8%から6%に引き下げた。西川社長は、インセンティブの削減や法人向け販売の抑制に取り組んでいる米国事業の再建について「18年度、19年度を底に徐々に反転させる。辛抱強くじっくりと回復させていきたい」と強調した。

また、仏ルノーとの経営統合問題については「ジャンドミニク・スナール会長が経営統合がいいという意見をもっているのは承知している。しかし、今は日産の業績を回復させる時期であるということでもスナールさんと一致している。(経営統合で)得られるものとリスクを考えると、私はネガティブと申し上げている」と述べ、消極姿勢を示した。

《池原照雄》

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