トヨタ社長「トヨタらしさを取り戻す風土改革はまだまだ道半ば」

トヨタ自動車 豊田章男 社長
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  • トヨタ自動車 決算説明会
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トヨタ自動車が5月8日に発表した2019年3月期の連結決算はアジアや欧州での販売が好調に推移したことで売上高が前期比2.9%増の30兆2256億円と、日本企業として初めて30兆円の大台に乗せた。

トヨタの豊田章男社長は都内にある本社で開いた決算説明会で「未来に向けてトヨタのフルモデルチェンジに取り組んだ1年といえると思う。良くも悪くも今のトヨタの実力を映し出した決算になったのではないか。未来へ向けた積極投資はこの期間においては結構できた」と評価する一方で、「トヨタらしさを取り戻す風土改革はまだまだ道半ば」とも指摘した。

豊田社長は「改めて過去を振り返ると、世界の自動車市場をけん引してきたのは、やはりアメリカと中国だったと考えている。その中でトヨタはどうだったか、やはり母国日本は成長という意味ではこの30年間ほとんど成長しなかった。平成元年に国内は最高の市場を持ち、後はずっと右肩下がりになった」と説明。

さらに「アメリカにおいては2007年までは順調に伸ばしたが、その後のリコール問題、そして公聴会などいろんなことがあって、着実に年輪的に示す方法をやってきた。また中国においては、他社に比べるとトヨタの伸びは、もう少し改善の余地があった」との考えも示した。

また「ただ私が社長に就任した時から比べると、いわば従来のビジネスモデルをベースに良くしていくことは、現在の追従スキームは多少早まった」としながらも、「例えば市場が大きく変わるとか、セダンからSUVに車種構成が大きく変わるといったパラダイム的な変化に対しては、対応スピードという点においては、まだまだトヨタは大きく課題があったのではないかと思っている」とも述べた。

そのうえで「トヨタらしさを取り戻すこと、そしてトヨタらしい企業風土、文化の再構築については私の代でできる限りやる覚悟」と強調した。

なおトヨタが同日公表した2020年3月期の連結業績予想は、前期に比べて単価の安いモデルの販売が増えることで売上高は前期比0.7%減の30兆円と3期ぶりの減収となるものの、原価改善努力などにより本業のもうけを示す営業利益は同3.3%増の2兆5500億円と営業利益は3期連続の増益を見込んでいる。

《小松哲也》

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