フォルクスワーゲングループ(Volkswagen Group)は3月28日、ドイツ市場で旧型ディーゼル車から電動車を含めた最新モデルに乗り換える顧客を対象にしたインセンティブにより、旧型ディーゼル車30万台以上を代替した、と発表した。
フォルクスワーゲングループは排ガス案件以来、パワートレインの電動化の「e-モビリティ」を、戦略の柱に位置付けてきた。電動パワートレイン車の普及を図る一環として、ドイツでインセンティブを導入し、成果を上げている。
最新のインセンティブは、ユーロ1からユーロ4の旧型ディーゼル車を保有する顧客が対象だ。フォルクスワーゲンの最新モデルに代替する顧客に、最大で8000ユーロ(約100万円)のインセンティブを支給する。さらにドイツ国内の大気汚染が深刻な14都市に在住し、ユーロ4からユーロ5のディーゼル車を保有する顧客には、現在の車両の下取り価格に加えて、最大で7000ユーロ(約90万円)の代替支援金を上乗せする。
ドイツでは一部の都市で、大気汚染を理由にディーゼル車の乗り入れを禁止する動きが出ている。フォルクスワーゲングループのインセンティブは、ディーゼル車の乗り入れ禁止への対応の意味も持つ。
このインセンティブは2017年8月に開始された。開始からおよそ1年半で、旧型ディーゼル車30万台以上を代替する成果を上げた。なお、インセンティブは、グループの各ブランド、フォルクスワーゲン、アウディ、シュコダ、セアトなどが対象だ。