グッドイヤーは、米シカゴのカーミュージアム「クレアモント・コレクションズ」と共同で、3月5日から17日まで開催されたジュネーブモーターショー2019にて、グッドイヤーの半透明タイヤを装着して復元された、伝説のコンセプトカー『ゴールデンサハラII』を発表した。
1960年に発表されたゴールデンサハラIIは、伝説的なカスタムカーデザイナーのジョージ・バリスが所有していた1953年式リンカーン『カプリ』に、同じくカスタムカーデザイナーのジム・ストリートが改造を加えたモデル。
当時最新の電子プラットフォームを採用し、航空機のコントロールレバーにインスピレーションを得た、加速、減速、ハンドリングの制御システムと、進路上にある障害物を感知するセンサーを搭載した自動ブレーキシステムを装備。自動走行車をうたった最初のコンセプトのひとつであり、当時グッドイヤーによって開発されていたゴールドに光るシースルータイヤが装着されていた。
タイヤは、グッドイヤーが半透明構造のネオタン(Neothane)を使って開発したもので、タイヤに内蔵されている発光装置でタイヤ自体が光る。これは、悪天候下におけるタイヤの視認性向上やブレーキングと連動してタイヤが発光する仕組みの実現性を探る研究の一環として開発された。
ゴールデンサハラIIは当時、全米各地を巡り、数多くのテレビ番組や映画に登場。その後は約50年間、ガレージに眠ったままだったが、2018年5月にクレアモント・コレクションズがオークションで車両を購入。シカゴのスピークイージーカスタムズ&クラシックスの協力を得てレストアされ、グッドイヤーによって新たに作られた半透明タイヤを装着し、ジュネーブモーターショー2019で発表された。