「顔認証」技術の広まりをNECのイベントで実感…フォーラム&EXPO

「顔認証」技術の広まりをNECのイベントで実感…フォーラム&EXPO
  • 「顔認証」技術の広まりをNECのイベントで実感…フォーラム&EXPO
  • 顔認証や画像認識技術を活用した無人店舗「X-STORE」
  • 「X-STORE」では入店時に顔認証が行われる
  • 商品を手に取ると、その商品の詳細がディスプレイに映し出される
  • 「X-STORE」の決済は複数の商品も一括で計算できる
  • 顔認証で自動化を進める税関検査のシステム
  • 税関申告書をQRコードに変換するとその内容がキオスク端末で確認される
  • デモではダミーのパスポートとスマートフォンに表示されたQRコードが使われた

NECは11月8~9日、東京・有楽町の東京国際フォーラムにおいて、プライベートイベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO 2018」を開催した。今回の出展でNECがもっとも注力していたのが顔認証関連技術の出展だが、驚かされたのは高度なその認証技術だ。

ゲート通過時はほぼ“顔パス”感覚で入場できる

会場入口には4つの顔認証システムが組み込まれたゲートが用意された。驚かされたのはその認証に要する時間がほぼないに等しかったことだ。

あらかじめ顔認証の登録を終えた入場者がゲートの前に来るとゲート全体がグリーン色に変わり、同時にゲートが開く。一連の流れの中で入場者が立ち止まることはほとんどない。強いていえば、ゲートが目の前にあることで歩く速度をやや緩める程度。まさに“顔パス”感覚と言っていいだろう。

続いて会場入口に入ってすぐ右手にある「NEC Safer Cities」に設けられていたのが、入国時の税関検査を顔認証で行うシステムだ。顔認証で自動化を進める税関検査のシステム

税関検査には家族ごとに申告書を提出しなければならないが、この申告書を専用のスマートフォンアプリでQRコードに変換。それをキオスク端末に読み込ませると同時に顔認証も行う。その一連の流れは本当にアッという間。これまでの税関検査が大幅に短縮できるのは明らかだ。

認証後は各自に合わせた誘導もディスプレイを通して行われるほか、提携したホテルでのチェックインもそのまま顔認証で行うことも可能だという。

もっとも、極めて効率的なシステムではあるものの、税関が完全無人化するわけではなさそうだ。担当者によれば、事前に管理官が問題がなさそうな人物を判別してこのシステムへ誘導することになるのだという。つまり、怪しげな人物は従来通りのチェックを受けることになる。

このシステムは2019年春頃までに成田空港の第3ターミナルへの導入される予定。なお、このシステムでは入出国の審査は行われていない。実はその分野ではパナソニックが羽田と成田に納入済みという背景があるためだ。

NECのほうは、デルタ航空が米国アトランタ国際空港の国際線コンコースFにおいて、この顔認証システムが導入することを明らかにしている。セミナーでもデルタ航空の顧客サービス部門統括責任者グレッグ・ フォーブス 氏が登壇し、その導入に至った経緯やメリットについて説明した。東京オリンピック/パラリンピックでの選手や関係者の入退出に使われる端末

これとは別に会場では、2020年の東京オリンピック/パラリンピックでの選手や関係者の入退出にも使われる顔認証システムが紹介された。会場にはその時に使われるデモ機が出展され、実際に顔認証を行い、通過するまでの流れを体験することができた。ここでも「パスをかざすことなく認証は瞬時に行われるため、集中力を必要とする選手にとっても余計な負担をかけずに済むという意味でメリットは大きい」と担当者は話していた。

無人店舗でも顔認証を活用、既に実験店舗も稼働中

もう一つ、顔認証の活用で注目されたのが無人店舗「X-STORE」だ。あらかじめ顔認証システムで入店客を把握しておき、客が事前に登録した電子マネーで決済できる。展示ブースへ入るには顔認証で行い、これは客が事前に登録した顔のデータと入口のカメラで捉えた顔を照合する仕組みとなっている。

店舗内に入ると、正面のディスプレイに映し出された女性が、カメラで捉えた来店者の顔から判断した、年齢や性別に合わせたおすすめ商品を案内してくれる。商品棚の上にあるディスプレイには、売れ筋商品のランキングなどを購入時の参考になる情報を表示。商品を手に取るとディスプレイには原材料など商品の詳細が示された。会計時は商品をレジ台に置くと同時に顔認証で本人を確認。画像認識技術により複数の商品を置いてもよく、それだけで合計額が表示される。あとはその内容を確認して電子マネーで決済するだけだ。ブースから退出する際も顔認証が活かされ、自動的にゲートが開く。顔認証が終わると自動的にゲートのバーが回転する仕組み

無人店舗といえば決済の手間までも不要とした「Amazon Go」を思い浮かべる人も多いと思うが、それとの違いを担当者に聞くと「Amazon Goでは数百個にも及ぶカメラの設置が必要で、フランチャイズで展開する店舗へ展開するにはハードルが高過ぎる。本システムでは複数の商品を同時に計算できるようにしたことで、決済の煩わしさはかなり低減できていると思う」と話した。

このシステムは台北市内のセブンイレブン2店舗と、ハウステンボスの「変なホテル」内のスマート・コンビニで導入済み。今後の普及に期待を寄せていた。

《会田肇》

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