【INDYCAR 第7戦】デトロイト・レース1でディクソンが今季初勝利、ホンダ勢トップ6独占…琢磨はシーズン最上の5位

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今季初勝利の#9 ディクソン。
  • 今季初勝利の#9 ディクソン。
  • 今季初勝利の#9 ディクソン。
  • 左から2位ハンターレイ、優勝ディクソン、3位ロッシ。
  • 決勝2位の#28 ハンターレイ。
  • 決勝3位の#27 ロッシ。
  • 決勝5位の#30 佐藤琢磨。
  • 決勝7位の#12 パワー。
  • ポール獲得の#98 アンドレッティ(決勝4位)。

インディカー・シリーズ第7戦“デトロイト・レース1”の決勝が現地2日、米ミシガン州デトロイトで実施され、スコット・ディクソンが今季初優勝、ホンダエンジン勢が6位までを独占した。佐藤琢磨も今季自己ベストとなる5位に入っている。

インディカー・シリーズはインディ500(今季第6戦)という山場を終えても、休むことなくタイトな日程で戦いが続く。インディ500の翌週は、恒例のデトロイト“ダブルヘッダー開催”だ。ベルアイル島の美しいストリートコースを舞台に、金曜が走行初日、土曜が第7戦(レース1)、日曜が第8戦(レース2)というスケジュールでの催行となる。

70周の第7戦決勝は、燃費的にギリギリ2ストップでいけるかどうかというところも睨みつつの戦略状況だったマシンが上位に多いことも影響したのか、レース序盤~中盤は比較的平穏な展開で推移した。そのなかで予選2位のスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/エンジンはホンダ)は、序盤2番手走行から最初のピットストップ攻防でポール発進のマルコ・アンドレッティ(#98 Andretti Herta Autosport w/Curb-Agajanian/ホンダ)の前に出ることに成功。そのままレースの支配権を握り、ディクソンは今季初勝利を飾った。

過去4度のシリーズタイトル獲得を誇るディクソンだが、「シーズン初優勝はいつでも嬉しいものだ」と喜びを語り、さらに「今、このシリーズの競争の激しさは本当に凄いレベルにある。数年前であれば、1シーズンに5~6勝するドライバーもいたけれど、もうそうした時代は2度と訪れないのかもしれないね」と続ける。そして「私はチームクルー全員を誇りに思っているし、ホンダが見事な仕事をしてくれたことも勝利につながったと思う。明日も今日と同様、ホンダ勢による上位独占を達成したいね」とも。

ディクソンは通算42勝目。これは現在アンドレッティ陣営を率いるマイケル・アンドレッティ(現役マルコの父)と並ぶ歴代3位タイとされ、上にはマリオ・アンドレッティ(マイケルの父)の52勝、そしてAJ.フォイトの67勝が待つ。

レースはディクソンも言うようにホンダ勢の上位独占となった。2~4位はアンドレッティ勢で、2位は上位で唯一となる3ストップ作戦で走ったライアン・ハンターレイ(#28 Andretti Autosport/ホンダ)が獲得。3位にはアレクサンダー・ロッシ(#27)、ポール発進のマルコ・アンドレッティは4位だった。6位までがホンダ勢で、シボレー勢最上位はインディ500勝者ウィル・パワー(#12 Team Penske)の7位。

予選7位だった佐藤琢磨(#30 Rahal Letterman Lanigan Racing/ホンダ)は決勝5位、今季ここまでのベストフィニッシュとなった。着実なレース運びを見せた琢磨は、終盤にチームメイトのグレアム・レイホール(#15)のクラッシュによりこの日最初のフルコースコーションが出された時点では6番手。その後のリスタートで1台をパスして5位をゲットしている。

#30 佐藤琢磨のコメント
「最良の一日とはなりませんでしたが、手応えのあるフィニッシュを飾れました。我々のチームは昨年デトロイトでの2レース両方で勝っていましたから(琢磨は当時、別チーム所属)、期待を高く持ってレースウイークを迎えましたが、走行初日はセッティング面で苦戦し、技術的なトラブルにも見舞われてしまったんです。でも、そうした状況から大きく挽回を果たし、今日のレースで上位フィニッシュを記録することができました。明日の予選では競争力を発揮することができそうです。今日のレースでつかんだものを使い、いいマシンに仕上げて予選、そしてレースを戦いたいと思います」

ライバルであるシボレーの本拠地といってもいい米自動車産業の首都デトロイトで、“レース2”もホンダ勢が優位を保つのか、あるいはシボレー勢の反撃があるのか。琢磨の今季初表彰台も期待される第8戦は、引き続き現地3日に開催される。

《遠藤俊幸》

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