【SUPER GT 富士テスト】2日目はレクサス勢が1-2-3独占…最速タイムはWedsSport ADVAN LC500、ヨコハマ連日の首位

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GT500クラス2日目トップタイムの#19 LC500。
  • GT500クラス2日目トップタイムの#19 LC500。
  • GT500クラス2日目の2位タイム、#6 LC500。
  • GT500クラス2日目の3位タイム、#1 LC500。
  • GT500クラス2日目の4位タイム、#12 GT-R。
  • GT500クラス2日目の5位タイム、#24 GT-R(スタートシミュレーションの先頭)。
  • GT500クラス2日目の8位タイム、#100 NSX。背後は2日目トップタイムの#19 LC500。
  • #100 NSXのジェンソン・バトン(中央)と山本尚貴(左)。
  • バトン所属チームのピット裏は警備員がつくほどの“盛況”に。

SUPER GTの富士公式テストは25日、最終日(2日目)を迎え、GT500クラスではこの日の午前午後総合トップタイムをヨコハマタイヤ装着のレクサス、WedsSport ADVAN LC500がマークした。レクサス勢が1-2-3を独占。ヨコハマタイヤが2日連続の総合トップとなっている。

開幕前の公式合同テスト最後の日、富士スピードウェイは前日よりもやや暖かめで、好天といえる気象状況に恵まれた。今季の公式テストは天候面では厚遇されたといってよく、前週の岡山からドライコンディション続きだ。

この日も午前と午後で合計約4時間の走行セッションが実施され、GT500クラス(参加15台)では#19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資&山下健太/ヨコハマ=YH)がトップタイムを記録した。国本が午前にマークした1分28秒877はこの日全体で唯一のベスト28秒台。午後も山下が1分29秒447でセッション2番手につけるなど、前日も総合2位だった#19 LC500は今テスト、終始、好調さを印象づけるタイム動向であった。

国本は「いろいろな種類のタイヤのテストを進めていて、そのなかである程度(タイムを)狙っていった時に出たタイム、ですね」と午前のベストタイムを振り返る。そして「常に上位にいられるのは、クルマとタイヤのパフォーマンスが1ランク上がったということだと思います。12月から(公式テスト前にも)テストを重ねてきましたが、チームとクルマとタイヤ、すべてがいい方向に向いている実感がありますし、好印象です」と高い手応えを語った。

GT500フル参戦は今季が初めての山下は、「個人的には昨日も今日(の午後)も2番。テストメニューのこととか状況はいろいろありましたけど、それでもやっぱりトップ獲りたかったですね。2番は中途半端なんで(苦笑)」と意欲的だ。そして国本同様にテスト内容の良さを自覚しながら、「岡山のテストからずっと上位をキープできていますし、岡山(開幕戦)も富士(第2戦)もいけると思います」と続けた。

レクサス勢は6台中5台がブリヂストン(BS)装着だが、唯一タイヤメーカーの違う#19陣営が好調のうちに開幕前の公式テストを終えた。今季は国本&山下の動向が大きな焦点になってきそうだ。

2日目の総合2位タイムは、この日は大嶋和也が単独でドライブした#6 WAKO'S 4CR LC500(BS)。3位は前年王者の#1 KeePer TOM'S LC500(平川亮&N.キャシディ/BS)で、レクサスが1-2-3を占めた。日産勢では#12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹&J.マーデンボロー/BS)の4位が、ホンダ勢は#100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴&J.バトン/BS)の8位が、それぞれ最上位となっている。

今回の富士テスト2日間におけるGT500クラスの総体的な印象としては、タイム、最高速(一部は300km/h超え)ともにレクサスLC500と日産GT-Rがほぼ互角も、ややレクサスが上、そしてそれらに少し遅れてホンダNSX、という図式に見えた。富士の実戦本番ではどうなるだろうか。

また、この日(2日目)の午後にはトラブルと見られる状況でストップするマシンが相次いだ。2014、15年王者陣営の#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R.クインタレッリ/ミシュラン=MI)、小林可夢偉の参戦で話題の#39 DENSO KOBELCO SARD LC500(H.コバライネン&小林可夢偉&坪井翔/BS)、前日1位タイムの#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(J-P.デ.オリベイラ&高星明誠/YH)と、注目度の高いマシンがそれぞれ止まっている。

レクサス勢と日産勢だけでなく、前日はホンダ勢にもトラブルを抱えたマシンがあり、3社の過酷な競争とそれに伴う信頼性の問題が少々表面化しつつあるのだろうか。このあたりもシリーズの展開にどう影響するか、(語弊はあるが)興味深いところだ。

GT300クラス(参加27台)の2日目最速タイムは#7 D'station Porsche(YH)、今回のテストではひとりでステアリングを握った藤井誠暢が1分36秒269を午後にマークした。総監督としてチームを率いる“大魔神”こと佐々木主浩さんも喜んでいるだろう。前日首位の#55 ARTA BMW M& GT3(高木真一&S.ウォーキンショー/BS)がこの日は2位、そして#2 シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂&加藤寛規/YH)が3位だった。

#2 はマザーシャシー(MC)車両だが、全体として富士でのGT300クラスはMCやJAF-GT規定マシンよりもGT3規定マシンが優位、そんなタイム傾向が見てとれた。

SUPER GTは2週間後、4月7~8日に岡山国際サーキットで開幕。そして富士スピードウェイでは5月3~4日に、続く第2戦が開催される。2018年のSUPER GT、いよいよ実戦スタートの足音が近づいてきた。
あるときお客さまから「車検が通ったんだけど外装がダメだから直してほしい…

《遠藤俊幸》

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