EV向け急速充電に新技術、約10分でフル充電…香港企業が開発

エコカー EV
ユクマグループが開発した急速充電システムのイメージ
  • ユクマグループが開発した急速充電システムのイメージ

香港に本拠を置くユクマグループは11月15日、EVをおよそ8~12分でフル充電できる新技術を開発した、と発表した。

同社は本社を香港に置き、中国に生産と研究開発センターを持つ。投資家の支援を得て、高速充電技術を開発したドイツのエンジニアによって設立された。

新技術は、新開発の化学電池、バッテリー管理システム、電源によって構成。同社がスマートフォンで行った実験では、2800mAhのスマートフォン用バッテリーを、ゼロから100%に12分で充電することに成功。バッテリーの大きさは「iPhone 7 Plus」のバッテリーと同じくらいで、充電サイクルが2800回を超えても、85%の容量維持率を保つという。

EV向けのソリューションは、EVの長い充電時間という問題を解決するもの。1万9000mAhの自動車向けバッテリーパックを、ユクマグループが開発した充電システムを利用すれば、EVをおよそ8~12分で充電できるという。

ユクマによると、競合他社の決定的な違いは、この技術が大量生産に適しており、電池のコストが市場にあるリチウムイオン電池の平均的なコストと同程度という点。急速充電で起きやすい過熱、電池寿命の短縮、エネルギー密度の減少といった問題の心配もない、としている。

《森脇稔》

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