幻の成田新幹線「日本最長」メガソーラーに…千葉ニュータウンで開所式

千葉県北西部の千葉ニュータウンで7月18日、大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の開所式が行われた。太陽光パネルは新幹線の旧建設用地に設置。一般家庭約4600軒分の電気を供給する。

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北総線・成田スカイアクセスの線路に沿って整備されたメガソーラー(右)。成田新幹線の旧建設用地に太陽光パネルを敷き詰めた。
  • 北総線・成田スカイアクセスの線路に沿って整備されたメガソーラー(右)。成田新幹線の旧建設用地に太陽光パネルを敷き詰めた。
  • メガソーラーの整備範囲。成田新幹線の旧建設用地に太陽光パネルが設置された。
  • 太陽光パネルは2列で設置されている。
  • 千葉ニュータウン中央駅付近は成田新幹線の駅が隣接して設けられる予定だったため、新幹線用地の幅も広い。太陽光パネルは3~4列で設置されている。
  • メガソーラーの中間変電所(PCS)。敷地内の5カ所に設置されている。
  • メガソーラーの太陽光パネルは北総線・成田スカイアクセスの車窓からも見える。
  • メガソーラーの太陽光パネルは北総線・成田スカイアクセスの車窓からも見える。
  • 開所式には千葉県の森田知事らも出席してテープカットを行った。
千葉県北西部の千葉ニュータウンで7月18日、大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の開所式が行われた。太陽光パネルは新幹線の旧建設用地に設置。一般家庭約4600軒分の電気を供給する。

このメガソーラーは、千葉ニュータウンを横断する北総鉄道北総線・京成電鉄成田空港線(成田スカイアクセス)の線路沿いに整備。小室~千葉ニュータウン中央間の中間部(白井市武西地区)から印旛日本医大駅付近(印西市若萩地区)まで、線路の北側に残っていた成田新幹線の旧建設用地に太陽光パネルを敷き詰めた。

投資会社のスパークス・グループに属し、メガソーラー事業を全国展開しているスパークス・グリーンエナジー&テクノロジー(SGET)が管理するSGET千葉ニュータウンメガソーラー合同会社が事業主体。2016年4月に着工し、今年7月15日から運転を開始した。SGETや千葉県によると、長さは国内メガソーラーで最長の10.5km。年間発電量は一般家庭約4600軒分の1万2757MWh/年を見込む。

千葉ニュータウン中央駅(印西市)のロータリーで行われた開所式には、SGETの深見正敏会長や千葉県の森田健作知事らが出席。クイズラリーや発電施設を見て回るバスツアーなど一般向けのイベントも行われた。

深見会長は「(成田スカイアクセスで東京都心と結ばれている)成田空港は、日本の表玄関。海外から日本を訪れる方々に、日本のクリーン・エネルギーに対する取り組みを見ていただくという、メルクマール的な発電所にしていきたい」とあいさつ。森田知事は「エネルギーには限りがある。いろんな知恵と方策を含め、エネルギー基盤を造っていかなければならない」と述べ、再生可能エネルギー施設のさらなる整備に意欲を示した。

一方、バスツアーに参加した印西市在住の70代男性は「成田新幹線の建設用地が空いていて、もったいないなあと思っていたが、立派な発電所ができた。印西市の自慢の一つになると思う」などと話した。

成田新幹線は、東京~成田空港間の約65kmを最短30分で結ぶ新幹線として1974年に着工。国鉄の経営悪化の影響で1983年に凍結され、1987年には正式に中止された。2010年7月には北総線を延伸する形で、東京都心部と成田空港を短絡する成田スカイアクセスが開業。最短36分で結ぶ京成電鉄のスカイライナーも運転を開始し、成田新幹線の事実上の代替交通機関となっている。

一方、千葉ニュータウン内に確保された北総線沿いの成田新幹線建設用地は宙に浮き、長らく空き地のままになっていた。千葉県は2014年、旧建設用地を活用したメガソーラーの建設を構想。設置・運営事業者を募集し、応募6社のなかからSGETを選定した。
《草町義和》

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