違法残業だけじゃない、厚労省発表の“ブラック企業リスト”---ヤマトなども物流も

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厚労省 労働基準関係法令違反に係る公表事案は約1年掲載される
  • 厚労省 労働基準関係法令違反に係る公表事案は約1年掲載される
  • フォークリフト(イメージ)
厚生労働省が10日に発表した、書類送検された企業名リスト。電通を代表とする違法残業が中心だが、それだけではなかった。

厚労省のホームページに掲載された「労働基準関係法令違反に係る公表事案」は、都道府県労働局の公表を労働基準局監督課が労働局別にとりまとめたもので、労働基準関係法令違反で書類送検された全国334事案が公表されている。

その主なものは違法残業。例えば、電通であれば《労働者2名に、36協定の延長時間を超える違法な時間が労働を行わせたもの》で、労働基準法第32条違反と記されている。このように多くは違法な時間外労働や賃金の不払いだが、これに混じって物流事業者が労働環境などの違法性を問われ、公表事案となっている。

例えば、ヤマト運輸神戸深江支店(神戸市)は、《運転中のフォークリフトと接触するおそれのある場所に、危険防止措置を行わず労働者を立ち入らせたもの》と、労働安全衛生法違反で送検を受けた。ヤマト運輸などで使用されるフォークリフトやトラックの整備を主に行っているヤマトオートワークス西東京工場(東京都昭島市)は《貨物自動車に接触するおそれのある箇所に労働者を立ち入らせた》と、同様の違反に問われている。

同法はトラック、フォークリフトの作業スペースを明確にして、作業員の安全を確保することを義務付けている。あらかじめ計画を立てているのだが、事業所の取扱量が増えるなどスペースが手狭になることなどで、管理が行き届かない場合に、こうした違反が起こりやすい。

さらに、無資格者による作業もあった。井口運輸摂津事業所(大阪市)は《フォークリフトの運転資格を有しない労働者に運転させた》と、労働安全衛生法に問われた。フォークリフトに免許制度はないが、労働局などが主催する運転技能講習を受けた者しか運転できない。

労働基準法の虚偽記載で送検された例もあった。富士タクシー(横浜市磯子区)は、労働基準監督署から臨検監督を受け、《虚偽の記載をした日報及び点呼簿を提出した》ことを指摘されている。

公表日から1年間、ホームページに掲載。その後、削除される。公開された事案を都道府県別でみると、愛知、大阪、福岡の順に多かった。
《中島みなみ》

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