刑務所でドローンを活用した巡回監視サービス、セコムが実証実験を実施へ

航空 テクノロジー
ドローンポートから離陸するセコムドローン
  • ドローンポートから離陸するセコムドローン
  • セコムドローンによる巡回監視サービスの利用イメージ
  • 事前に設定した経路(速度/高度/向き)で飛行
  • 撮影した映像はリアルタイムで確認が可能
  • ドローン監視卓の画面イメージ

セコムは、民間防犯用の自律型飛行監視ロボット「セコムドローン」を使った新サービス「巡回監視サービス」の実証実験を、同社が代表企業として参画するPFI刑務所「美祢社会復帰促進センター」(山口県)で実施すると発表した。

2015年12月に提供開始したセコムドローンは、契約先の敷地内に車や人が侵入すると、自律飛行で対象に接近し、最適な方向からナンバープレートなどの画像を撮影。その画像をセコムのコントロールセンターに送信し、不審車(者)の追跡・確保に役立てるサービス。オンライン・セキュリティシステムを利用する郊外の工場、倉庫などで、夜間の無人状態におけるセキュリティ強化に役立てることができる。

今回、実証実験を実施する巡回監視サービスは、主に人的な巡回警備を行っている比較的規模の大きな施設向けに提供するもの。あらかじめ決めた時刻、または警備室などに設置したドローン監視卓からセコムドローンを遠隔で発進させると、事前に設定した経路(速度/高度/向き)で敷地内を自律飛行。搭載カメラによるライブ映像は、監視卓で確認できる。

これにより、人的な巡回では負担の大きかった屋上等の危険な個所の監視が容易になり、また、上空から監視映像を撮影するため、地上の固定監視カメラのみの場合と比べて死角が少ない、より高度なセキュリティを実現。さらには、人的な巡回の一部をドローンが担うことで、巡回監視を行う常駐警備員の負担軽減も可能になる。

実証実験を行う美祢社会復帰促進センターは、日本初のPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ)刑務所として官民協働で運営。セコムは2007年の設立から代表企業として参画し、セキュリティシステムの提供、安全管理などを担っており、今後は実証実験を重ねていきながら巡回監視サービスの正式導入を目指す。

《纐纈敏也@DAYS》

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