埼玉県久喜市、南栗橋車両管区にC11形207号機のけむりとドラフト音、汽笛、息吹。来夏から鬼怒川線を駆けるSL列車「大樹」について、12月1日の命名式典・試運転線走行公開に参加していた担当者に聞いた。30枚の写真とともに見ていこう。
---12月にディーゼル機関車DE10 1099がJR東日本から東武にやってくる。
「タイミングは未定。このDE10 1099を運転するために、内燃車運転免許を新たに取得した運転士もいる」
---下今市の車庫と南栗橋車両管区検修庫を回送する場合のC11は。
「火が入ったまま回送することもあると思うが、C11は無動。下今市と南栗橋の間はDE10がけん引する。南栗橋車両管区内でも社内ルールでC11が自走できない区間がある」
---「SLばんえつ物語」(JR東)や「SLやまぐち」、「SLパレオエクスプレス」(秩父鉄道)のように、客車はオリジナル色に?
「いまのところその予定はない。譲ってもらった12系、14系とも、もともとの色をそのまま、がいいんじゃないかとも思っているけど、未定。DE10もそういう思いじゃないか」
---試運転線の脇に黒くて小さな建屋がある。
「あれは試運転線周辺の電気設備室。ポイントを制御したり」
12月1日の命名式典では、機関士・検修員たちのプロフィールも公開した。船田博美機関士は、1965年生まれの51歳、栃木県出身。1983年に東武鉄道に入社し、2007~2012年に運転士を経験。伊勢崎線、日光線、宇都宮線などを運転。ことし1~9月に大井川鐵道での訓練を受け、蒸気機関士へ。また、平野裕起検修員は、1988年生まれの28歳、栃木県出身。2007年入社。2015年まで、南栗橋車両管区や同新栃木出張所、東武インターテックなどで電気車保守を担当。同年からSL専任担当へ。ことし1~8月にJR北海道で訓練を受け検修員になった。