富士重工業(スバル)の高橋充取締役専務執行役員CFOは8月3日に都内で開いた決算会見で2016年度の国内新車市場に関して「全需はかなり厳しいものになるのではないか」との見通しを示した。
その理由として高橋CFOは「消費増税の延期で(当初見込まれていた)駆け込み(需要が)がなくなった。また軽自動車が、4月以降のいろんな問題による影響の減が全然回復できていない。軽のトレンドが今、非常に弱いということを合わせると、日本の全需はかなり厳しいものになるのではないかと考えている」と述べた。
その一方で富士重は16年度の国内販売計画は前年度比7.6%増の15万6000台に据え置いている。この点について高橋CFOは「もともと富士重の規模は小さいので全需には左右されないし、今の動きをみていると、全需の中でも軽がやはり相当落ちる。登録車はもともと微増の見通しだったので、私どもは国内の販売計画は変えない」と解説した。
日本自動車工業会が3月に示した2016年度の国内新車需要見通しでは、17年4月の消費増税を前提にした駆け込み需要を見込み、前年度比6.5%増の525万8000台に設定されていた。