2016年のMotoGP第6戦イタリアGPの決勝レースが22日、ムジェロサーキットで行われ、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)が今季3勝目を飾った。
予選では5番グリッドに沈んだロレンソだったが、抜群のスタートを切ってトップを奪取。2番手に地元レースで気合いが入る僚友のバレンティーノ・ロッシが続いた。
一旦はトップを明け渡す形となったロッシだが、激しくチームメイトを攻め立てトップ奪還を目指す。しかし9周目にエンジントラブルが発生。スローダウンを余儀なくされると、間もなく白煙を上げてストップ。無念のリタイアとなってしまった。
これで楽になったかと思われたロレンソだったが、今度はマルク・マルケス(ホンダ)が接近。約10周以上にわたり1秒以内の接近戦を演じた。しばらくはこう着状態が続いたが、残り5周を切ってマルケスが仕掛け出す。1コーナーをはじめブレーキングのタイミングでの並びかけるが、コーナーでやや膨らみトップに出られない。
ロレンソがトップのままファイナルラップに突入。ここからチャンピオン経験者2人による手に汗握る大バトルが繰り広げられた。
4コーナーでインを突いたマルケスがついにトップに浮上。残り半周をリードするが12コーナーを回ったところでロレンソが隙をつき再逆転。そこからは両者の意地と意地のぶつかり合いになり、並んだまま最終コーナーへ。ここでマルケスが前に出て大逆転でチェッカーフラッグを目指した。
ところが、ロレンソも最後の最後まで諦めておらず、アクセル全開で横に並び、2台並んでフィニッシュ。わずか0.019秒差でロレンソが先にコントロールラインを通過しており、彼の今季3勝目が決まった。2位にマルケス、3位にはアンドレア・イアンノーネが続いた。
ここ数年の中で一番と言っても良い大バトルを演じた2人はパルクフェルメに戻ってくると、全てを出し尽くし力が抜けているという様子だった。それでも、最後の直線で手にいれた勝利にロレンソは喜びを爆発。惜敗のマルケスも笑顔を見せていた。
2016MotoGP第6戦イタリアGP 決勝結果
1.ホルヘ・ロレンソ(Movistar Yamaha MotoGP)
2.マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
3.アンドレア・イアンノーネ(Ducati Team)
4.ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)
5.アンドレア・ドヴィツォーゾ(Ducati Team)
6.マーベリック・ビニャーレス(Team SUZUKI ECSTAR)
7.ブラッドリー・スミス(Monster Yamaha Tech3)
8.ダニロ・ペトルッチ(OCTO Pramac Yakhnich)
9.アレイシ・エスパルガロ(Team SUZUKI ECSTAR)
10.ミハエル・ピロ(Ducati Team)