トヨタ自動車とIUCN(国際自然保護連合)は5月10日、5年間のパートナーシップを通じて、「IUCN絶滅のおそれのある生物種のレッドリスト(IUCNレッドリスト)」の強化に取り組むことを発表した。
IUCNレッドリストは、過去・現在の、あるいは今後予測される兆候をふまえ、生物種絶滅のリスクを評価。現在までに約8万種のアセスメント(評価)を実施し、2万3000種以上が絶滅の危機に直面していることが明らかになっている。
今後、トヨタの支援により、2万8000種以上の生物種を対象に絶滅危険性のアセスメントを実施するが、この中には、世界人口のかなりの部分が依存している主要な食糧源が含まれており、生物多様性の損失を食い止めるためのデータや食糧安全保障に関する知見を大幅に拡充する。
IUCNレッドリストの強化は、今後の地球規模での生物多様性保全の指針となるものであり、世界の何億もの人々の生活にプラスの影響をもたらす取り組みとなる。トヨタにとって、IUCNレッドリストへの支援は、クルマの負荷を限りなくゼロに近づけるとともに社会にプラスをもたらすことを目指す「トヨタ環境チャレンジ2050」の実現に向けた重要なプロジェクト。トヨタはこのプロジェクトを5年間支援する予定で、2016年は、約120万ドル(約1億3000万円)の助成を実施する。